選挙の行方
ある市で市長選挙が行われた。
候補者は三人。三人の内二人の支持率は拮抗していたが、後の一人の落選は目に見えて明らかだった。
彼について一番支持率の高い市長候補も、「彼の当選はまずないでしょう。残念ながら泡沫候補という奴ですな」と、言った。
いよいよ開票日を迎えると、意外や意外、泡沫候補とされていた候補者が当選した。
しかし、落選した二人は彼の態度を見てどうにも腑に落ちない。
「なんで君はさも当選して当然という顔をしているんだ?」
落選した候補者の質問に当選者は答える。
「――そりゃあ、報待つ候補ですから」




