2 公演!
あの後、10時半に集まった。
「瑠香、公演場所どこ?」
「えっと・・・町はずれの小さな屋敷だよ。」
町はずれの小さな屋敷。
昔から男の子の霊が出るといううわさがあった。
「えぇぇぇえ!?そんなところ行くの~?」
「藍ったら・・・急に弱くなっちゃって…!行きたくないの?」
その言葉を聞くと、ムスっとしていきなり走り出した。
「行きたいですよーだ!弱くなってるのはそっちじゃないの~?」
「なにおお!!」
と、走りまくった。
公演会場は静かだった。チケットを持ち、入ろうとした。
入ったとたん、男性が出迎えてくれた。
「我がショーを見に来てくれたのかね…?うむ。ならば奥へと急ごう」
いきなりひげと頭の黒い長髪の男性が話しかけて来た。身長は2メートルほどはあると思う。目は髪の毛で隠されていて、シルクハットをかぶっている。服はサーカスっぽいおかしな服だ。
逃げられた!と思い、追いかけると、コウモリがバサバサとはばたかせ、逃げて行った。
構わず追いかけると男性はカウンターにいた。
「チケットはあるかね?」
「はい。2人お願いします。」
藍が言うと、男性はチケットを受け取り、ゴミ箱へほかった。
「ここまで来る客人がいたとは…。君たちは勇敢だ。本来なら学生はお断りなのだが…。いいだろう。君たちが最後だ。早く入るがいい。」
と、青いカーテンを開けると、会場があった。
でっかい会場だ。
「見て、藍。特等席が2つ分あるよ!座ろう。」
いきなり走り出した瑠香がど真ん中の席へと急いだ。
藍はそれを追いかけた。
「うわぁ!ふっかふか!」
腰かけに座ると、瑠香自慢のピンクの髪の毛が揺れる。
瑠香の髪の毛はショートでとても可愛い髪の毛だ。
「ドッキドキするね!瑠香!」
「藍も?私もドキドキする!」
といいながら藍はすわると、周りが暗くなる。