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激愛  作者: Lavia
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負けない気持ち 九話

待ち合わせの日 楽しみの給食も食べられないくらい

俺はドキドキしながら過ごしていた。


待ち合わせの時間の三十分前に公園についた 

ベンチはまだ雪がかぶっている。



今日もまた雪が降り続いている。



千夏が待ち合わせ時間と言った時間が過ぎても

姿が見えなくて

期待感から不安感に変わって行く……。



  どうしたんだろ


  親に反対されたんだろうか



  それとも病気だろうか……



  交通事故?



たくさんのもしかしたらを考えてるだけで いてもたってもいられない。




俺は千夏の家の方向に向かって歩き出した。



 途中で会えるかも知れない……



でも千夏が坂道から降りてくることはなかった。

俺はしばらくコンビニの中で立ち読みをしながら 千夏の姿を探した。

待ち合わせの時間からもう三時間が過ぎていて

あたりはもう真っ暗になってきた。




  忘れてしまったんだろうか……。


朝からの期待感がどんどん絶望感に占められて俺の心は

厚い雲がかかっていくようだった。



  この日のために 頑張ってきたんだ



坂道を登る交差点から 一台のベンツが降りてきた。



  もしかしたら……



俺はその車の姿が消えたと同時に坂道を駆けあがった。





  今のは千夏の親じゃないのか



会社の社長ってあ~いう車に乗ってるんだよな。





吹雪の坂道


頬が雪に濡れて真っ赤になってるような気がした。



会いたい 姿だけでもいい

千夏が俺を 忘れてなかったらそれでいいんだ……。



坂道のてっぺんにあの家が 俺を拒むように見下ろしていた。




息が切れて門の前で 息をハァハァと整えた。



大きな窓には灯りがともっている。

そして新し車のタイヤの後がガレージの前についていた。



  両親のうち もしかしたら一人が残っているかもしれない



  もしそうだったら…きちんと挨拶をしたらいいんだ

  堂々と…今はダメでもきっときっと 俺が頑張ったら

  受け入れてくれる日が来る。



インターフォンを押そうとした時 玄関のドアが開いた。



俺は慌てて


「あ…すみません…溝端と言います…」と言って息を整えて

顔を上げようとした時



俺の胸の中に 千夏が飛び込んできた。




俺は…もうこのまま死んでもいいって…思った。

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