表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
激愛  作者: Lavia
77/190

負けない気持ち 六話

「おかあさん あくまでもお嬢さんたちは被害者です。

そんなに責めたら可哀そうですよ。」


千夏についている婦人警官が母親の取り乱し様を見てそう言った。




「そうですけど…大事な受験もあるし…

こんな顔になって…第一この子に不良の子と付き合いがあるなんて…

そんな子と友達なんかじゃないわよね?」



典型的な教育ママって感じで

俺なんて絶対に受け入れられないだろうな・・・。



「ママ やめて。彼は悪い子じゃないから。

私の大切な人だから そんな言い方しないで。」



千夏はきっぱりと言い切った。




「ちーちゃん…あなた…いつからそんな

大切なって…どういう意味なの?まさか……」




「そうよ。付き合ってるの。

もうずっと前から。だからそんな言い方しないで。

ママでも許さないから。」



千夏の声に胸が一杯になった。



先生が俺の肩を抱いた。



「彼女のためにも…わかってるよな?

ちゃんとOKもらえるような男にならないと……」



そう言ってニッコリ笑った。



うれしかった・・・・。

誰より千夏が認めてくれているのが…まじうれしかった。




「溝端の名前は 本当のおまえ自身からかけ離れて大きくなりすぎだ。

勝手に一人歩きしてるから…今回みたいなことに

巻き込まれることになるんだ。

しっかりとした姿でそれを跳ね返さないといけないぞ。」





「はい…すみません……」




足音がして千夏が立っていた。



唇の腫れはさらにひどくなっていた。

俺は立ちあがった。



「ごめんな。痛いだろ……」




「大丈夫ったら~こんただってひどい顔よ。

お大事にしてね。

しばらくあんな状態だから 受験まで会えないわ。

私も力入れたいし……。」



そう言いながら三月のカレンダーの八の日を指でさした。



俺も思わすうなづいた。




「千夏!!!トイレってどこですか?」

母親が怒鳴ってる。




「じゃあ 頑張ろうお互いを信じて~」


千夏はそう言うとニッコリと笑って 母親のところに戻って行った。




  俺も頑張るよ…生まれ変わって…



三月八日のカレンダーを見ながらそう思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ