愛の形 六話
雪が街を覆い尽くし…一面が銀世界になってゆく
私は全てのやる気を失って
ただしかばねのように日々過ごしていた。
そんなんで成績はがた落ち 学校も休みがちになって
ママはそんな私にイライラしていた。
「明日は学校どうするの?
行かないと留年してしまうわよ」
「うん…」行こうと思ってても明日になるとわからない…
足がすくむんだ。
ゴリラも何度か足を運んでくれた。
志摩ちゃんからも心配のメールが何度も来てたし
人の優しさに感謝した。
でも
彼と彼が結婚をきめた山岸先生に
普通に会うことなんかできなかった。
彼は山岸先生を愛してはいない。
愛していない人と結婚しようとしている。
それが間違ってるってことは彼だってわかってるけど
それを阻止する資格が自分にはないってことに
絶望していた。
初恋でこんなに深く人を愛してしまい
失恋して…この先また人を愛せるんだろうか……
おねえちゃんの部屋に久しぶりにはいった。
彼の手紙を初めて見つけたあの本棚で
本をペラペラめくり続けた。
おねえちゃんはこんな本が好きだったのね。
そして半日たったころに私は最後の本に手をかけた。
題名が見るからに読む気を失う
難しい本だった……。
その箱にはいった本を手にして驚いた。
それは本じゃなくて
可愛いお花の絵が書いてあるノートだった。
「え…?これって……?」
そのノートの中身がに緊張感が走った。
ここに何かが書かれている……。
私は深呼吸してそのノートをめくった。