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激愛  作者: Lavia
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扉 九話

教室に戻って乱暴にカバンを持ち上げた。



「小山内さん どうしたの?」理科の大泉先生が聞いた。



「登校禁止で帰ります。」 イライラしていた。



「めぐ~~」志摩ちゃんが心配そうな声を出した。



「指導部から言われたのね、明日はちゃんとしてきなさい。」





帰り支度を乱暴にやって私は後の教室のドアを思いっきり閉めた。




  ごめん…自分が悪いのに……



でもどこかにあたらないとやり切れなかった。




玄関で靴を叩きつけて傘立てを蹴飛ばした。

今日は雨の予想だったから

傘が散乱したけど 腹の立ち方がハンパじゃなくて

私はもう一つの傘立てを蹴り飛ばした。



「片づけて行きなさい。」


その声に驚いて振り返ったら 彼が冷めた目で私を見ていた。



「やだ…片づけない…先生がやって。」




彼が後から近づいてきて死ぬほどドキドキした。




無言で傘立てをかたづけている。




「きらい…大嫌い…」私はそうつぶやいた。




それでも彼は顔色も変えずに 傘を片づけている。




「うそつき……」




涙がとうとう落ちた。




彼は立ちあがって


「早く帰りなさい。」 心一つこもってない声…・・・



私は泣いてるのに……心配もしないの?





私は玄関の扉を開けて思いっきりバタンとしめて

小雨の中走り出した。

泣いてるのがばれないように

彼にもう一人 同じようなポジションの人がいたこと…」




  信じらんない……



おねえちゃんのことでもショックだったのに…

山岸先生のナイスボディが頭に浮かんで混乱させる。





「バカ…バカ…」




  傘を持ってくるのを忘れた……




小雨だけど…冷たかった。



私は家に帰らずに まっすぐ彼の家に向かった。

バスを降りたら雨が強くなってきて

霰に変わった。



   も~~最悪なんだから!!!



玄関を開けて飛び込んだ。






もう泣いてんだか 泣いてないんだか わからないじゃん……




どうしたら彼を…一人占めにできるんだろう……




髪の毛から滴がたれて床がべちょべちょになった。

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