三話
学校に向かう道を
歩きながら そんなことを考えていた。
でも……
きっと高校生になったら 何かが変わるかもしれないから
楽しむんだ!!!
私はいつものように 元気に走り出した。
陸上部に入ろうか
バスケットしようか
考えることは希望に満ちている。
「めぐ~~~」
呼ばれた声に 振り返った。
「あ~志摩ちゃん~~」
同級生の志摩ちゃんが 走ってきた。
「同じクラスになるといいね~」
志摩ちゃんが言った。
「ホントだね~~。」
親と一緒の生徒たちをかき分けて 私と志摩ちゃんは
クラス表に集まる人たちをかき分けて
一番前に行った。
「うわ~~!!!」
「同じクラスだよ~~!!!」
私たちは ピョンピョンと飛びあがった。
なんとか知ってる顔も数人いて ホッとした。
よかった~~~
「みんな頭がよさそうだよね。」
志摩ちゃんが言った。
「うん…なんかほんとよさそう~~」
おねえちゃんは学年ニ位だったってママが言ってた。
私はどんなに頑張っても ここでは50番に入るか 入らないか
いいよ 入っちゃえばこっちのもんでしょ……
席が一番前だった。
うわ~~なんで お から前がいないんだ…
古さが歴史ある由緒正しさを物語る。
おねえちゃんは どこの教室で勉強してた?
どんな男の子と恋をしたの?
教室におねえちゃんの姿を 想像する。
「このクラスの担任の佐藤 敏夫です。
教科は数学 一年間仲良く やっていこう。
それでは 入学式が始まるから
出席番号順に廊下にならんでおけ。」
怖そうな ゴリラのような先生……。
先が思いやられる……。
「一番前~小山内 恵美~~!!!」
「あ…!!は~い!!」
慌てて廊下に飛び出した。