甘い時 一話
学校の門には 必ず交代で先生が二人立って
登校してくる生徒に声をかけながら 生徒の服装に乱れはないか確認する。
今日の担当は……こんた だった……。
私のこんたは冷く 鋭い目をして生徒たちの
服装をチェックしていた。
みんなは知らないんだろうな……
彼が あんなに情熱的なキスをすること
そしてめっちゃ優しく微笑むこと…
思い出すと またキュンキュンしてきた。
「おはようございます。」
私は少してれながら こんたを見上げると
顔色変えずに鋭い目で 私を切るように見ていた。
あ……
そうだ…こんな態度とってたら嫌われちゃう…・・
普通に…普通に
すれ違う瞬間もドキンとした。
抱きしめられた時のいい香りが 私の体中に広がった。
今度はいつ会えるのかな……
それにしてもすごい切り替えだった。
少しか目の奥にでも 優しいまなざしがあるのかななんて
期待してた自分が恥ずかしくなった。
こんたの目には これっぽっちも私を
特別視する様子は 悲しいくらいなかった。
おまえは生徒
俺は教師
この恋を守りたかったら 私ももっと気合い入れていかなきゃ…
次にこんたにあったら いっぱいご褒美もらえるように
想像するだけで 興奮してくる・・・・・。
私は教室めがけて 走っていく………
こんたとの甘い時を想像しながら…この恋は絶対に 守って見せると……。