表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
激愛  作者: Lavia
172/190

欠けた心 ニ話

抱きしめた恵美は 今にも壊れそうだった。



 俺は逃げてないか?



自分に問いかける。



 なんで…恵美会いに行って 抱きしめた?



自分の理想に生きることに美学を感じて

偽善者な心で恵美を抱きしめたのか?




  わかってるんだ・・・・・。



ほんとはわかってるんだ。


だた俺は 逃げてるだけ

その現実から逃避するいいわけを・・・・



あの時恵美には伝えられなかった。




恵美を愛し始めていた……。

千夏しか愛さないってそう言って恵美を泣かせてきたのに



俺はいつの間にか

恵美という一人の女に強く惹かれ出してたんだ。




そんな自分が許せなかった・・・・。

今までの自分の生き方に俺は酔ってたのかもしれない


悲劇のヒロイン



じゃなくて悲劇の中で生きたい男



あの時

今さら恵美を愛してるとはとても言えなかったし



自分を愛しながら命を落とした千夏を

忘れることだけは絶対に嫌だった。



俺の心は二つにぐちゃぐちゃに割れた。



千夏に似てる恵美を最初は…求めて抱きしめた。

千夏のようなキラキラと光った

大きな黒い瞳


そしてキスをすると溶けてしまいそうな熱い唇



耳が苦手なとこも……

恵美といると千夏といる錯覚を覚えて

それが楽しかったんだ。



だけど…いつのころか恵美が千夏の面影から

分裂した。



今抱しめているのは 千夏なんだと

言い聞かせないと

恵美は千夏の変わりにならなくなった。




俺の心に住み着いた千夏じゃない

他の女が…俺を翻弄し始める・・・・・。




恵美が泣くたびに 心が痛んで・・・・


そこから逃げようとする俺と

抱しめてキスしたい俺がいた。



俺自身が 二つに分かれて…さまよいだした。



白いうさぎはいつの間にか 美しい女になっていた。



俺は自分を決めかねて…逃げたんだ……。



恵美を宙ぶらりんにして 逃げた俺が・・・・・・

こんなことになった恵美に……

何をしてやれるんだろうか・・・・。




  同情だったらやめて・・・・



恵美が言った。




これから俺は…恵美をどうしたいのか・・・・



中途半端な気持ちじゃないのか・・・・




壊れそうな恵美を抱きしめてまた手を緩めたら

きっと恵美は壊れてしまうだろう……。


両親との柵もある・・・・・。




俺も俺自身と向き合わなければ 何も始まらないから・・・・・



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ