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激愛  作者: Lavia
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さまよう心 四話

心臓が止まってしまいそうだった。



「恵美…だよ…な?」



私は下を向いた。

一番今の姿を見られたくない人だった。


会いたくて会いたくて

胸をこがした人に この情けない姿を見られたくなかった。



「どうしたんだ?歩けないのか?」



私は耳をふさいだ。



「恵美?」彼の声が私を責めてるように感じる。




もっとキレイでハツラツとして…

彼に後悔させたかった。

私を捨てたこと………


だけど彼はそんな私に恋をして。。

その時やっと 彼はおねえちゃんから解放されて


私を一番愛してるって抱きしめてくれる



ずっとずっと・・・・その空想だけが私の幸せな時間だった。



全ては彼に再会するためだけに

私は私の輝ける場所を探してきたのに・・・・



こんな情けない姿を見られたくなかった




「何が…あった?ケガしたのか?」




「やめて……やだ……」私はパニックになった。



「めぐ・・・?」彼は困惑したように私の名前を呼んだ。




あなたがテレビで自分の人生は素晴らしいって語ってた時

私は暴力を受けて

そのうえ暴行されていた・・・・・。



あなたの声を聞きながら

暴行でも・・・あなたに抱かれてると錯覚した・・・・。



そしてまたあなたの名を呼んで



進を絶望させて……進は首を切って……



その返り血の味を私は覚えている・・・・・。




  サイテーだな……



進の墓から真っ赤な血に染まった進が言った。




「キャ~~~~~~ッ!!!助けてぇぇ~~~

誰か……誰か~~~~ぁ~~」



私はパニック状態になった。

その様子を見て 彼が茫然と立っていた。




「おじょうさま~~~!!!」会社の人と初音さんが飛んできて



「大丈夫ですよ…落ち着いて……ね…落ち着いて…」

そう言って私の髪の毛をゆっくり

落ち着かせるように言った。




「はぁ…はぁ…」心臓が苦しい・・・・・。



彼を探しにいっていた片方の心が行き場をを失くしている。



彼を見つけたら心は一つに戻るはずだった。




「失礼します。」


会社の人が私を抱き上げて もう一人の人が車いすをたたんだ。



「おじょうさま参りましょう。」



私は会社の人の肩に顔を埋めた。



彼の顔が見られなかった・・・・・・。





  やっと会えたのに………。



心を見つけたのに……



絶望した・・・・・・・。

全ての生き甲斐を一瞬にして失ったような気がして・・・・・

私の心は明るい光さえ感じなくなった。

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