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激愛  作者: Lavia
132/190

傷ついても愛 一話

「大丈夫!?」リビングでひっくりかえってる彼を

私は揺り起こした。




「いいから…帰れって…」ちょっとろれつに回らない言葉で彼は言う。



「やだ……。ちょっと話したいの……。」



「まともに話せないし……帰った方が…いいよ……」



「こんなに酔って…ごめんなさい…

うちの親に言われたからでしょ?傷つけてごめんなさい……。」




「久々に会ったけど 変わってないよ……。

あの上から物のいい方……人をバカにした態度……」



「ごめんなさい……。」




「頼むから…もう帰ってくれ……。

恵美を傷つけてしまうから……俺は今日は

何すっか…わかんね……

このまま……寝てしまいたい……だから帰れ……。」




「傷ついてもいいから……

私……あなたと一緒にいたい……。

おねえちゃんに勝てなくていい…あなたがおねえちゃんを

私の奥に見ててもいい……

だけど私は一緒にいたいの…

傷ついたってボロボロになったって私はあなたのそばにいたい・・・・・・。」



涙が落ちて彼の頬を濡らした。




「恵美・・・・・・俺さ・・・・

もう誰も愛さないんだよ・・・・。だから俺を混乱させるな…

やっぱり俺はお前の親にたいする憎しみを忘れられない・・・・・・

これ以上 おまえといたらお互い傷つけ合うだけだ…。」




「陽之介・・・・・・。

寂しいんでしょ?こんなに酔って・・・・・・

傷つけて…私はそれでもいい

わかったの・・・・・・それでもいいって

あなたを抱きしめて行きたい・・・・・・。」



涙が流れ落ちる。



「傷つけたくないんだ・・・頼むから・・・・

今の俺につけこむな・・・信じるな・・・・・

酔いがさめたらおまえをまた・・・突き放すから・・・」




そう言いながら彼は私を抱きしめた。



お酒の匂いに酔ってしまいそうだった。



「いいの・・・・。陽之介のいいようにして・・・

酔いがさめて突き放されても

このこと何にも覚えてなくても

私はあなたを愛してるから・・・・・・

傷ついてもあなたのそばで…あなたを見ていれたらそれが幸せ・・・」




「俺は千夏しか愛さない・・・」




「うん・・・わかってる・・・・」




彼の手が酔いでうまく動かないから私が自分で服を脱いだ。

それから彼のスーツを脱がして

私たちは生れたままの姿で抱きしめ合った。



彼は子供のように震えていて・・・私はまるで

母親のような気持ちで彼を抱きしめた。



彼がしてくれるように今夜は私が彼を愛してあげた。


そして彼は果てた後 すぐに寝息に変わった。

スヤスヤと穏やかな寝顔にもう一度キスをした。



「愛してる・・・。この世を敵に回しても

あなたが私を必要としてくれたら・・・どこまでもついて行くわ。」




裸の彼にタオルケットをかけて

私は身支度を整えた。




私は決めた・・・・・・。

彼のそばに…いることを………。



彼の心の氷が解けて私だけを見てくれる日を夢みて……

彼の家をあとにした。




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