愛するという事 六話
「ごめんね…そんなに悩んでるとは……めぐ?
大丈夫?ごめんね……」 志摩ちゃんの困った声
「違うの…ごめんね。
なんかもう耐えられなくて……。」
「そっか~そっか うちら友達じゃん……いつでも
聞いてあげっからね。ためないで出しなさい。」
「あんがと…なんかすごく楽になった。」
志摩ちゃんと真紀子は顔を見合わせてよかったねと言った。
親が来る時間だった。
どうか彼と会いませんように 私はそれだけを願っていた。
玄関で靴をはいていると 人影が見えた。
私が顔を上げると いきなりだった。
バケツの水を頭からかぶせられた。
バッシャ~~ン
「キャハハ・・・・めっちゃざま~~ぁ~」
多分上級生だった。
玄関を掃除していた同級生の子たちも唖然としていた。
もしかして…モップ洗ってた……やつ???
私は血の気が引いてそして底から噴火するみたいに
ワナワナ震えた。
私はかなり機嫌が悪いのよ?いいの?
あんたたちでこのストレス解消しても?
「ちょっと 待てよ。」 走り出したグループの一人の髪の毛を掴んで
引きずり転がした。
「キャー!!!」
「喧嘩か?何よ?」男子たちが集まってきた。
「おまえ下級生のくせに生意気なんだよ。」
私はその女子生徒に飛びかかった。
「キャ===!!!」
何が起きたのかわからないけどとにかくイライラを
そこにぶつけた。
「やれ~やれ~」
楽しんでいる男子の声
髪の毛をひっぱられたけど 反対に長い髪の毛をひっぱりあげた。
「痛い~~~!!キャ~~痛い~~」
黒だかりの人たちがおもしろそうにはやしたてる。
「コラ~~!!何してんだおまえたち!!」先生の声に周りが
退散し始めた。
その瞬間頬を思いきりひっぱたかれた。
「テメーー」
私は大爆発した。
「痛~い!!やめて~」上級生が騒いだけど
気にせずに私も頬を思いきりひっぱたいた。
「いい加減にしなさい!!」
体育の先生と
理科の先生に引き離されて その間も私は
「どうどうといいなよ!!
卑怯もの!!」私は怒鳴った。
「いや~もうめっちゃ不愉快!!」上級生は金切り声をあげる。
「ほら二人職員室だ。」体育の先生は暴れる私をおさえ付けて歩き出した。
「ふざけんなよバ――――ーカ!!」
職員室に行く間も みんなが茫然として立ちつくしていた。
「小山内・・・どうしたんだよ。」体育の先生が言った。
「だって…だって…頭から水かけられれ
それも掃除の水だもん……なんでそんなことされなきゃなんないのよ……」
今度は情けなくて泣けてきた。
もう死んでしまいたい
私はそう心の中で 叫んでいた。