表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
激愛  作者: Lavia
120/190

白いうさぎ 九話

彼の優しい顔が気にいらなかった。



私を子供扱いしてる



私は…苦しくて 切ない恋をして…大人になったんだもん……。



いつものようにまっすぐ彼の家に向かった。



冷蔵庫を開けて 彼が帰ってくるまで何か作って

あげられるものはないかなって思った。


うちは私が帰る前にお手伝いさんが来て

食事の支度をしてくれるから料理は苦手・・・・・。



材料があれば作れるけど

ないなかで創作するのはすご~~く苦手だったりするけど



冷蔵庫の中にキレイな柄のタッパを見つけた。



  これって…



恐る恐るタッパをあけると 肉じゃがが入っていた。



鮮やかな緑色のきぬさやとオレンジ色のにんじんが

誰かの手作りを物語っていた。



朝食べたと思われる色違いの柄のタッパがキッチンにお茶碗と一緒においてあった。



嫉妬が湧きあがってくる。


  山岸先生の手作り?

  それとも…誰かほかの人?



私だって作れるもん……


何も入っていない冷蔵庫から卵とソーセージを出して

冷ご飯と一緒に炒めて炒飯を作った。



微妙な一人分の量だったけど

炒めてるうちにベタベタしてきてご飯がかたまりになっていた。



「何よ…こんな見た目じゃないわ。

味でしょ?絶対!!」



  おねえちゃんのお弁当が美味しかった



彼はそう言った。



二人を結ばせたのは私と…お弁当だった


炒飯は炒めれば炒めるほど固まって 見た目は全く美味しくなさそうだった。



  いいじゃん…作った努力だけでも……



味見しても 全然美味しくなかった。




「もう!!」私は頭に来て 作った炒飯をゴミ袋に入れて

座りこんだ。




肉じゃがも一緒に捨てたい気分だった。



美味しそうに食べる彼を想像しては情けなくなる。




おねえちゃんも料理が大好きで よくケーキーを焼いていたと聞いた。


そのお弁当が彼とおねえちゃんを結びつけたんだよね。



「うちって何のとりえもないんだ……。」



情けなかった。



ソファーに横になってたら眠たくなってそのうちに

うとうとと眠りについてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ