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激愛  作者: Lavia
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白いうさぎ 七話

ふっと風を感じて私は立ち止った。


「そんなゆっくり歩いてたらおくれるぞ。」



私の前には王子が立っていた。


高山 学 (たかやま がく)名前までしっかりしてる。


「あ…そうだった……」


我に返って 走り出そうとしたら前につんのめって

王子の体にぶつかった。




私の腕を王子が持ってくれてなんとか転ばずにすんだ。



「ありがと・・・転ぶとこだった…」

私は心臓を撫ぜ下ろす。




「けっこうおっちょこちょいだよね。」

王子が爽やかに微笑む。


これが志摩ちゃんやだったらショック死するね…。



「うん かなりね……。あ…行かなくっちゃ…」



私は王子の手をすり抜けて走り出した。



チャイムが鳴って 王子がつぶやいた。



「うわ~~10分間 廊下だな・・・・」




そして私たちは廊下に立たされている。


王子は生徒会の打ち合わせが長引いたようで気の毒だった。



「漫画の世界じゃないんだからさ…廊下に立たすなって感じだよね。」



王子が笑った。



「そうだよね。」



「そういえば話したの 初めてだね。」



「うん そうだね。」



「ずっと話したいと思ってたんだ……。」王子の言葉に驚いて顔をあげた。




「え?」




「なんかさ…ガード固いっちゅーか…話ずらいっていうのか…」



「うち…話ずらい?そっかな……。私はフレンドリーだと思うけど?」



  そんな印象なのかな…私って…



「いや…俺がそう思ってるのかな。」



王子が笑うとめっちゃ爽やかで思わず見とれてしまった。



「あんまり男子と話さないかもしれないけど

そんな風に思われてんのかな。」




「小山内さん めっちゃ大人っぽいから…

男子からは大人気だよ。」



「え?全然知らなかったわ。」冗談でも悪い気はしない。



しばらく無言が続いて 私はさっきの彼と山岸先生のことを思い出して

病み期に突入していた。



「ね?さっきからずい分ため息が深いんだけど?」



「え!?や…やだ…聞こえてたんだ!?」


私は慌ててバタバタした。



クスクスと王子が笑った。



「めっちゃ…かわいいね~小山内さん。」




「あ…かわいいなんて嬉しいわ。

でも高山くんには負けるわ 高山くんが笑うと爽やかな風が吹くから~」




「吹かね~から~」王子が笑った。




  いや 吹いたよ・・・・めっちゃ爽やかだわ~



私は おかしくて爆笑した。

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