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激愛  作者: Lavia
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白いうさぎ ニ話

おねえちゃんのベットで…彼にキスをする……。


私にとってはおねえちゃんに対しての精一杯の抵抗

いいんだって……

私は彼の前ではおねえちゃんになっても……

おねえちゃんの前では恵美でいる。



 もう彼を苦しませないで……

 彼は私のものだから……



おねえちゃんよりずっと幸せにしてあげる。

私は生きている。

体も心も彼のために捧げられる。




「めぐ……」唇を離して彼が言った。



「違うよ…こんた…千夏だよ……。

恵美の体を借りて……抱いてもらいにきたの……。

ここでこのベットで……また私を抱いてくれるでしょ?」



「めぐ……やめろ……

悪い冗談だぞ……俺が本気になる前にやめろ……。

これ以上…おまえを泣かせたくないんだ……。」



彼が私を想ってくれるだけでいい



「こんた…会いたかったよ……。

抱いて…抱いてほしいの……ずっとずっと待ってた。」



馬乗りになっていた私を彼が抱きしめて

そして逆になった時……彼はもう私をおねえちゃんだと思っている。



  そう私はあなたの千夏



「なっち……」




「ん?」彼の高い鼻にキスをした。




「恵美……?」 




「どっちでもいいよ……あなたが抱きたいって思う方で……」


残酷な言葉だった。

彼が私をおねえちゃんにして抱くの…わかってる……。



それでも彼に抱かれたい……。



彼はもう男に変わっていた。

優しいキスも甘いキスも…今までとは違う男になっていた。



そんな彼が愛おしかった。

何も知らない未知の世界が私を女に変えてくれるのが

世界で一番愛してる人でよかった……。



彼の指と唇と……そして舌が

私の全身を愛してくれる……大きな波が寄せては引いて……

甘い吐息が声になる。



おねえちゃんと彼が愛し合ったベットで

二人を見ていた家具や壁のポスターに見られて

私は興奮していた。



あの頃 幼くて…でもきっときっと

おにいちゃんが好きだった。

天使だったから抱き上げてくれた…でもきっときっと

おねえちゃんと同じにしてほしかったんだと思う……。



今…きっと彼の中で私は おねえちゃんだけど



私は時を超えて 大好きだったおにいちゃんに愛されてる

そう思うだけで幸せだった。


私と彼こそが運命なんだって



おねえちゃんは彼の運命の人じゃない

私が……彼の運命の人なんだ……。



悲しくて切なくて…辛くて…

でもそれでも…こうしてほしいって思ってるなら

私は幸せなんだって……



初めての扉が開かれる時……彼が言った。



「大丈夫か?」って………




  え?


私が喘ぎながらうなずくと 充分すぎるほど潤った扉を彼が静かに

開いてくれた。



「ア!!!」私が痛みで声を上げると 彼はそんな私を強く抱きしめてくれた。



  ひとつになった瞬間だった



私は嬉しくて涙が流れる……。



「一緒に…行こう……。」彼の言葉に興奮した。



痛みはもう…初めて味わう快感へと変わっていった。



愛する人が私の体とつながって 私の体に語りかけているような感覚だった。




「こんた……こんた……ぁぁ……」私は夢中で何度も彼を呼んだ……。


たとえおねえちゃんでもいい……

今 私は 彼とひとつにつながって



同じ終着駅を二人で目指している。




彼の動きが止まった時……私は快感の波にのまれて海の底に沈んで行った。





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