表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
激愛  作者: Lavia
112/190

白いうさぎ 一話

「うちだって…こんなに好きなのに……どうしておねえちゃんに

縛られてんの?もういないんだよ。思い出の中で笑ってるしか

できないのに…こうして…こうして先生を抱きしめてるのはうちだよ。」



彼の胸の中にすがりつく。




「俺のくだらない復讐とやらに恵美を巻き込んでしまった。

恵美を千夏の変わりにしようって復讐……。

計画は変更するから……これ以上恵美を傷つけたくない……。」




「やだ…やだ…」



「恵美……ごめんな……。

おまえは何にも悪くないのに……ただ千夏にソックリで

おまえの両親が憎くて小山内家に執着しすぎてた。

俺はこれから先も 千夏を忘れることはできない……。

恵美が千夏に似ていることで俺は 自分が混乱してきている。」





「それは…うちのことも少しは好きになってるからでしょ?」




彼の話で私はわかったんだ。



私を大事に思ってくれているから……

もうやめようって言ってくれてること……。



「好き……ん……

あの頃の白いうさぎを俺は泣かせすぎてるから……

あの日俺を小さいからで抱きしめてくれたフワフワのうさぎを

傷つけて泣かせて……絶望させてばかりいる。

もしこのまま…一緒にいても俺は

いつも恵美に千夏を見て抱きしめて行くだろう……。

今さらだけど…高校生らしい恋をした方がいい……。」



彼の残酷な言葉に私にスイッチが入った。




「やだ…あなた以外の人を好きになれない……」




彼の首に巻きついて 私は彼の冷たい唇を奪った。



「じゃあ…千夏になる……。

あなたの幸せが千夏でしか叶えられないなら……

うち…千夏でいい……。きっと…きっとね…

うちはちっこい頃…きっとおねえちゃんに嫉妬して暮らしてた。

二人がいちゃつく姿にきっと…ちっこくても嫉妬して傷ついてたんだ。

だから…だから……嫉妬にはなれっこなんだ……。」



言葉が嗚咽で消されていく……。



彼の指が私の前髪をかきわけた。



「嘘つくな・・・・。

苦しいだろ?嫉妬に慣れるなんてありえないよ。

だから…切ないんだろ?」



「離れたくない……。あなたを抱きしめるのは私だけだもん……。」




「俺も切ないから…これからは

全然違う似てない女に抱きしめてもらうよ……。」



  意地悪……



「私しか…あなたを救えない……。」




おねえちゃんのベットに彼を押し倒して

私は彼のセーターを素早く脱がした。




「千夏だよ…。会いたかった……。」



悲しいけど…心が割れそうだけど……

でも愛してる……。


あなたがいてくれれば……あなたが抱いてくれたら



私は恵美じゃなくてもいい……



それであなたが救われるなら………。



彼の唇が熱くなるまで…キスをし続ける……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ