玉葱ステーキ【WEB】
玉葱ステーキ
血液サラサラにするのだ〜っ!
でっかい玉葱!
ずっしりとしたこの面持ち。
ドッサリとある!
ザクッと分厚く輪切りに切って、玉葱ステーキと洒落込むか!
ステーキにならない部位は、オニオンスープと玉葱おろしへ。
お湯を沸かし! 細かく切った玉葱をぶち込み、簡単なオニオンスープを煮込んでおく。
ぐりぐりと鮫肌風おろし摺り器で、スリスリすりおろすのは目に染みるぜえ。
ここまでに、もう何回涙をぽとりしたことか。
漆輪をパタパタしながら……秋刀魚も買ってくれば良かったなと少し焦げが残る釜網のあったまるのを待つ……。
空には鰯雲、見事な秋晴れであります。
少し肌寒い風が吹きますが、気にせず玉葱ステーキパーティの開幕です。
深めの紙皿にポン酢をドヴォドヴォと、鰯雲が流れてゆきます。
紅葉おろしならぬ、玉葱おろしを加えて。
煙もおさまりいい感じの、ゆらゆら火加減になった所で参枚玉葱ステーキを並べて見ましたよ。
少し分厚く切り過ぎたかなと……壱抹の不安が過るも、いやいやいや玉葱ステーキだからね! やっぱこれぐらいは無いとねと自分に言い聞かすのです。
暫くするとぷくぷくと玉葱の表面に泡が立ち始めました。
生焼けの玉葱臭が、鼻にツンとやって来ます。
煙も激しく登り始めます。
クルックルックルっと、ひっくり返して見ましょう。
おお! すでに可ピカピに焦げてる。
燻製かよ! って、取り敢えず突っ込んでおきましょう。
両面カピカピの年輪見たく焦げてる玉葱ステーキが焼き上がりました。
玉葱おろしポン酢に浸して……ひと口!
シャリッ! むにゅむにゅ……シャリッ! シャリッ!
どうやら表面は水分が無くなりカピカピのお焦げで、中には火が通っていないようですね? 玉葱独特の刺激がくちの流れて広がります。
思ってたのと違う……態々漆輪だしたのに……フライパンでするべきだったと、今更後悔したって仕方ありません。
お皿に山盛りの玉葱ステーキを焼きながら。
時間をかけると中まで火が通るも表は完全に黒焦げです。
秋刀魚を焼くのとは違うのだよ!
そうなのです、秋刀魚を焼く時だけでモクモクと漆輪を使うものですから、玉葱を焼く時の火加減はまだまだ未知数でした。
秋刀魚とは違うのだよ!
秋刀魚パーティにすればよかった。
やっぱり薄く切ればよかったと……今ならそう言いますよね。
黙々と焼いてはシャリシャリし、オニオンスープに癒やされながら試練の時を乗り越えました。
夜お炬燵で眠っていると、お腹が無性に張ります。
玉葱を食べるとお腹にガスが溜まるのでしょうか。
仕方ありません、もうブ〜するしかないですよね!
自然の摂理には逆らえませんからね。
ブ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……長?
そして……くっさあ!!!
なになになに? びっくりです!
びっくりです! びっくりです!
メッチャメチャくさ〜〜〜〜い!
生焼き玉葱たちの逆襲てす。
4,5日臭いおならは続く事になりました。
葱類を食べ過ぎると腸内で硫黄成分を多く含んだスカトールとかルインドールとかと呼ばれる悪臭のガスが発生するそうです。
何でも程々が宜しいかと……。
ペコリ!