表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/8

ななわ!

お盆がですね、ちょっと電波が通じづらくてですね。

遅くなりましたが、宜しければ適度にお読みくださいませ。






◇◇◇ 


 いや、まって、なんで?


 うちは、【さすレタ】のレタスちゃんに憑依してるっぽい。

 けど、レタスちゃんと、レタスちゃんのゲームの登場キャラクター達は、【プララボ】のゲーム内にいるみたい。


 現実の、うちのカラダが、生きてるのか、死んでるのかは、わからない。

 どっちにしても、生きてても死んでても、うちの魂的なモノが、スマホの中に、ゲームの中に入ってるっぽい。


 ※ぽい、ばかりで、確認はできてません。

 そんな注意事項が浮かぶくらいの、気持ちの余裕はある。

 


 ん〜でも、ここ、なんか違和感っていうか。


 モブ研究員の人数が、多いんだよね。

 あと、背景の作り込みが、増えてる、みたいな?

 試験管とか、流れる水の工場っぽいとことかあったかなぁ。

 イラストのクオリティ上がってるよね。

 解像度高い!

 あと、こんなに水耕栽培キット多かったかなぁ?

 あそこの照明とか、無かった気がする。


 例えるなら、リリース版とテスト版との違いみたいな?

 リリース版と、テスト版の違い。

 大事なことだから2回言ったんだけど。


 えっと、【プララボ】のゲームアプリって、テスト版配信だったよね。


 ……ここ、完成してない?


 えっ、てことは、うち、完成した未来の【プララボ】に、いるの???



 どゆこと???




 ちょっとギブギブ、コレはダメ、うちの気付に燗をください。飛び切りのやつ。あっ、つまみは鯛の酒蒸しにしてね。BGMに、演歌をお願い。落ち着くと思う。すっかり冬のメニュー。炙ったイカもいいよね。夏の季節感無視だけど、美味しいし酔いにくい組み合わせだよね!


 うちの頭の中が疑問符と熱燗と演歌の歌詞、炙ったイカだらけになったからか、一気に体の力が抜けて来て、そのまま、ゆるりと瞼が閉じていった。

 

 ごめん、レタスちゃん、いったん体、お返ししまーす…………。




 あ〜、夢ならもう、覚めて欲しいわ。




ーー再び、暗転。




◆◆◆



 目覚めるとわたくしは、つやつやでございました。

 シャッキリした、緑のドレスは、グラデーションがかかり、生命の息吹を感じさせます。魔導盛装(マギドレッシング)。貴族女性の、夜会用ドレスですの。


 わたくし、一旦体を取り戻したようです。

 

 浸かっているお水は、冷たく、ひんやりとして、わたくしを包み込むよう。土台は柔らかくも、しっとりとしたスポンジを使っております。海綿にしては絹のようで、それでいて、羽枕の詰め物のように、ふんわりといたします。


 少なくとも、最高級の素材が使われているのは、間違いないでしょう。ふふふ。気分が良くなります。


 ふむ。それにしましても、妖精の悪戯にしましては、大事(おおごと)ですの。


 別世界への、移転。


 禁じられた闇魔法によるものですわね。


 キャベンジーヌ伯爵夫人を始め、見知った貴族令嬢の方々は、わたくしが断罪された夜会におられた方々のよう。


 わたくし達の、元の世界にて、何かが起こされた。


 それに、サミーさんは、巻き込まれたのではないでしょうか……?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ