表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/8

さんわ!

 ◇◇◆


 ()()がふと目覚めると、辺り一面黒い世界だった。


 「ここは、どこ?」

 「あら? 妖精の声……妖精の方かしら?」


 ありゃま、レタス・レディちゃん! ぼうっと淡く光っておる! おるのよ!


 「はじめまして。わたくし、パッレーンス侯爵家の、ラクレタス・チシャ・パッレーンスと申します。巷では、レタス・レディと呼ばれておりますの。」


 「えと、うちは、サトウマ……いえ、ささみ、じゃなくて、サミーでっす!」


 「サミー様、ですね。」

 「サミーでいいよ!」


 けして名前を名乗ってはいけない小説を思い出して、つい、ささみから名乗りあげてしまった……。レタス・レディちゃん、名乗ってくれたのになぁ。


 「では、サミーさんと。先程までは、サミーさんのお姿は見えませんでしたが、はっきり見えますの。わたくし、気絶したからでしょうか?」

 「あっ、うちも、急に目の前が真っ暗になって、今ここ! ここどこだろう?」

 「……わたくし達、両方とも気絶ですか。」


 あっ、何やら熟考してる。深い、深いよ、レタス・レディちゃん! 伏せたまつ毛、長くてかわいい。プリッツ乗る?


 「……わたくしの頭に、妖精である、サミーさんが住み着いたことから、ここは不思議な力が働く場所に感じます。サミーさん、ほんのり光っておりますし。」


 おりますしおすし。えっ、なになに、光ってるの? あっ、光ってる! 今気付いたけど、うちの体だった! うん、二の腕ぷるぷるしてる!


 「ええとえと。わかった、たぶん、うち、レタスちゃんに、意識だけ入ってるっぽくて。で、さっき気絶したから、今、脳内の空間? 的なところに? お互いの意識がいるん、だと思う。」

 「ふむ。」


 おっと、またも長考スタイルです。かわええ。固まってる。あと、ふむ、が、若干はむに聞こえた。ハム食べたい。生ハム。

 そういえば、レタスちゃんってお腹空くのかな?


 「レタスちゃん、お腹空かない?」


 そう言った途端、うちのお腹が鳴った。あれだ、熊か。鳴き声か。

 くす、としか形容できない微笑みをレタスちゃんが浮かべ、そしてレタスちゃんのお腹も鳴った。

 なんだこれ、小鳥か、嗚呼ロミオ様、あれはナイチンゲール……。


 と、急に景色が変わって、うちらはどこかの庭園の、ガゼボにいた。ほら、東屋ってやつ。

 ガゼボは言ってみたかったやつね。


 「まあ! お茶の用意がありますわ!」

 

 おお、アフタヌーン・ティーセットがある! これ、ゲーム内で見たやつ! マカロン、フィナンシェ、タルトレット、おつまみに、カナッペ、ピンチョス、キッシュといったとこかしら?

 おお、たぶんかぼちゃの冷製スープもある! 


 「わー、いただきまーす♪」

 「お茶を淹れますわね。」


 あ~、これこれ。塩の効いたカナッペに、頭がすっきりする。二日酔いには、味噌汁ってね、しょっぱいものがいいのよね。ところで、ゲーム内のご飯だと思って、普通に何の疑問もなく食べちゃったけど……まあいいか。


 「紅茶おいしい~。」

 「落ち着きますわね。」


 さて、ところで、うちは、いつ、死んだのかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ