表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/49

失恋生活二十一日目

 ニュルニュルニュルニュル!!


 おお……、この光景はとてもお茶の間にはお届け出来ない。


 ミミズって巨大になるとこんなにも生理的にキツくなるんだ。まるで地面から海中のワカメの如く無数に蠢くミミズを見て私は後退りをしてしまった。



 私はホラー漫画のような描写の顔付きになって私は「ホゲー」と呟いてしまった。



 それはそうです、ミミズの動きが私のトラウマを揺さぶるのだから。この動きは完全にヌタウナギの再来よ!!



「モザイク必須じゃん!! モザイク先生、ミミズのビジュアルをどうにかしてーーーーーー!!」

「にゃにゃ!!」

「え!? ミミズを斬鉄剣で斬り刻めって!?」

「にゃ!!」

「嫌よ!! 絶対に生理的にムリ、ってギャーーーーーー!! 玉無しのチ◯コじゃん!! チ◯コが女子高生に襲いかかるーーーーーーー!!」



 ミミズがドンドン地面か姿を現す。ボコボコ!! と音を立てて私とミケを一瞬で囲ってしまった。



 ……マジで?


 モザイクの壁に囲まれちゃった!?



 もしかしてこれってミミズが無限に増殖するの? アンタらの役割は土壌改良でしょうが!?


 アンタらは黙って全国の農家さんのために土を食べてればいいのよ!! どこの世界のミミズが女子高生を襲うんじゃい!!


 アンタはドラゴンなんとかシリーズに登場するモンスターか!!



「ギャーーーーーーーー!! ダイナマイトで吹っ飛ばしてやるんだから!!」

「にゃにゃーーー!!」

「え!? 囲まれた状況じゃ意味がないって!?」

「にゃにゃ!!」

「ちょっと、ミケ!? どうして私から斬鉄剣を奪うの!? って、止めてーーーーーーーーー!!」



 ギャーーーーーー!!


 ミケが嫌がる私から斬鉄剣を強引に奪ってミミズに斬りかかったーーーーーー!! もう斬鉄剣にさわれないじゃん!! ミケも何してけつかんねん!!



「にゃにゃ!!」

「え!? ミケも自分の爪で引っ掻きたくなって!?」

「にゃー!!」



 おお……、おお……。


 ミケが斬り刻むたびにミミズから何とも言えない気持ち悪い液体が噴射していく。そしてママから貰った私の斬鉄剣が汚されていく。



 私はその光景を目の当たりにして、絶望のあまりに歌い出してしまった。



「ママから貰った斬鉄剣、とっても大事にしてたのにー。汚れて出ない斬れ味があるー」

「にゃーにゃにゃ!! にゃーにゃにゃ!!」

「……ミケも先回りして歌わないでよ。ぐっは!!」



 ミケは確実にミミズを斬り倒していく、だがその度に新しいミミズが地面からニュルン!! と姿を現してくる。


 そして自らの不満の歌さえミケによって遮断されてしまった。私は失意のどん底に叩き落とされて精神的ダメージを負ってしまった。



 そして心の血反吐を吐く。まさに瀕死の重傷を負った私だったが、そんな私にミケは魂の叫び声を送ってきた。私の大切な斬鉄剣を迷うことなくミミズに叩きつけながら。



「にゃにゃーーー!!」

「……え? パパとの思い出を思い出せって?」

「にゃーにゃにゃ!!」

「ミミズはミケが引き付けとくからって……、どう言うこと?」



 今ものすごくカッコいいこと言ってドヤ顔してるけど、ミケだって自分の爪で触れたくないから斬鉄剣使ってるんでしょうが。


 そんな不満で頭の中をパンパンに膨らませながら私は幼き日の記憶を掘り起こしていった。あれは私が五歳くらいの時だった。



『パパー、この漫画に出てくる巨大魚の丸焼き食べたーーーーい!!』

『はっはっは、ハルちゃんにはまだ早いかなー。こう言うのは自分で仕留めてこそ美味しんだよ』

『どうやったら巨大魚を仕留められるの?』

『でっかいミミズさんを餌にして釣るんだよ』

『ふーん、でっかいミミズさんってどこにいるの?』

『ハルちゃんがいい子にしてたらいつか友達になってくれるさ』

『分かったー!! ハルちゃん、いい子にしてるーーーーーー!! それとね、パパ?』

『ん? なんだい?』

『パパのお口がとーーーーっても臭いのーーーー』

『はっはっは、ママー? 今すぐ機関銃を持ってきておくれ』

『わーい!! パパと修行ごっこだー!!』



 ……パパのバカ!!


 いい子にした結果がコレかーーーーーーー!! 冗談はキツい口臭と足の臭いだけで充分よ!!


 絶対にコイツらと友達になれねーーーーーー、寧ろこっちからお断りよ!!


 こんなニュルニュルは例え年収1億だったとしても手だって繋ぎたくない。コイツらと原宿でデートとかするところなんて1ミリもイメージ出来ないわ。


 クレープをアーンって食べされられない、食べさせて欲しくない!!



 無理無理、生理的に無理。



 はい、ミミズとの縁談は破棄です。もし付き合ったら破滅フラグへの道に一直線です。



 だけどミケの言う通りね、コレは逆にチャンスよ。コイツらを倒せば私は子供の頃に思い描いた巨大魚の丸焼きに辿り着く。


 私はスッと立ち上がって臨戦体制に入ると、それに気付いたミケが私の肩に乗って来た。見せてやろうじゃない、こちとら女子高生を一週間くらいやってるのよ?


 食べたいものくらい自分の手で手に入れてみせるわ。



 私はどこぞのエジプトで発見された矢で射抜かれた能力者のようなポーズを取りながらミミズを指さしながら威圧した。



「ミミズ先輩よー、すっとろいこと言ってんじゃあねーよ。……今ここで食物連鎖の決着をつけようじゃあないの!!」

「にゃにゃー!!」



 ミケは盛大に涎を垂らしながら「今日はご馳走だにゃー!!」と言ってます。こうして『ゴゴゴゴゴゴゴゴ』と言う効果音が鳴り響く中で私とミケの戦いが幕を開くのだった。



 ニュルニュルニュルニュル!!


 うう、なんかミミズから『ニュルニュルの真の恐ろしさ、見せつけれくれる』と言う幻聴が聞こえてくる気がするんですけど。

 下の評価やブクマなどして頂ければ執筆の糧になりますので、


お気に召せばよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ミミズとの縁談は厳しいですね。 もし付き合うとしたら、ミミズの場合は破滅フラグ、ミケさんだったらどうなるのか、気になります。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ