はるちゃんの恋愛事情②
はるちゃんと私が参加する、合コン当日。待ち合わせに到着したはるちゃんを見て、美琴は憤慨した。
可愛い。可愛い過ぎるのだ。普段はTシャツにジーンズや、たまにロングスカートを履くくらいの、ラフな格好のはるちゃん。今日は白いブラウスに、膝丈のスカートを履き、友人に軽い化粧まで施されていたのだ。
こんな可愛いはるちゃんを見れて嬉しい美琴。だけど、これから来るであろう肉食の男たちにはるちゃんを見られたらたまらないと焦る美琴。複雑な気分のまま、コンパが始まってしまったのであった。
1人のサッカー男子がはるちゃんを気に入ったようで、仕切りに話しかけている。はるちゃんは、気に入っているのかいないのか分からない様子で、ポテトサラダを食べている。私は話しかけてくる男子に目もくれず、はるちゃんをチラチラ見てしまう。ああ、早く終わってしまえ。
二次会への参加を募る男子たちを横目に、美琴ははるちゃんに声をかける。「はるちゃん、少し酔っちゃったみたい。家まで付いてきてくれないかなあ・・・?」私はズルい。はるちゃんは困った人を放って置けない性格なのを、知って。ごめんね。はるちゃん。
美琴とはるは、美琴の下宿へと向かっていった。