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死神さん、魔法に触れる。

誕生十日後


「まさか、赤ん坊からスタートだとは思わなかったのです」

シルヴィアがベビーベッドで一人呟く。

シルヴィアは自分の身体のまま下界に落とされるとおもっていたからである。


「強力なスキルも貰ったし、イムル様の考えてることはよく分からないです」

そう言うとシルヴィアはおもむろに魔法を使った。


「サーチ」

シルヴィアの頭に情報が浮かび上がる。


シルヴィア・リートルート


HP 20/20

MP 26/28


魔法

サーチ


特技

なし


シルヴィアが生まれてすぐ、頭の中にイムルがサーチについて話をした。

サーチは人間界には存在しない魔法であり、現状シルヴィアしか持っていない。


「名前が同じだったのは楽でよかったです。ボロを出さずに済みます」

その時シルヴィアの耳に階段を上ってくる音が届く。


「お母親ですかね?、まだ話せる年齢じゃないですし、じっとしてましょう」

部屋のドアがゆっくりと開く、母親が入ってきた。


「おはようシルヴィア、って言っても分かんないか、ご飯の時間ですよー」


『うっ……忘れていました』

もう既に明確な意識があるシルヴィアにとって、自分の世話を他人にされるのは、逃げ出したい様な恥ずかしさを感じるのである。


『早く赤ん坊を卒業したいです』



誕生一ヶ月後


「そういえば、お母様のステータスを見てなかったです」

シルヴィアは母親が部屋から出る瞬間小声で魔法を使った。


「サーチ」


アリア・リートルート

称号

幻想の魔女 拷問官


HP 2800/2800

MP 28000/28000


魔法

生活魔法Ⅸ

火魔法Ⅸ

水魔法Ⅸ

風魔法Ⅸ

土魔法Ⅸ

回復魔法Ⅸ

強化魔法Ⅵ

付与魔法Ⅵ

召喚魔法Ⅵ

氷魔法Ⅵ

雷魔法Ⅵ

炎魔法Ⅶ

大地魔法Ⅴ

幻想魔法Ⅸ


特技

拷問Ⅸ

尋問Ⅸ

礼儀作法Ⅸ

料理Ⅴ


母親、アリアが出て行き階段を下りる音が止んだ瞬間シルヴィアが大きく息を吐く。


「み、見なかったことに……いやでも、拷問官ですか…機会があればお父様のステータスも見てみたいです。お母様がこれならお父様もきっと……」

時間はどんどんと経つ、シルヴィアは死神として働いていた場所と同じ場所に生まれたので、知識を新たに得る必要も無く、楽な生活だった。

シルヴィアの日課はサーチを何かにかけることである。これは死神時代に、人間の冒険者が話していたことを実践している訳だが。


「魔力を使い切ると魔力の上限が伸びるのは本当だったんですね」


シルヴィア・リートルート

HP 20/20

MP 92/120


魔法

サーチ


特技

なし


「お母様と比べると見劣りしますが……私だって元死神です。スペックなら負けてない……筈です」

シルヴィアはぎゅっと拳を握りしめた。


誕生一年後


「そろそろ這って出て行ってもいいでしょう…というかこの部屋で過ごすのに飽きましたし」

シルヴィアが生まれて一年。

何度かは外の景色を見せて貰ったりもしている。そのことが余計にシルヴィアを駆り立てた。


「いざ、部屋から出る時です」

扉がゆっくりと開きシルヴィアがそっと顔を出した。


「外もいいですが…お母様の魔道書が一冊欲しいですね」

シルヴィアはゆっくりと書斎に向かった。

書斎の中は本で溢れかえっている。目的の本を探すのも一苦労だ。


「えっと…これも違う、これも…違う、うーん…あった!」

魔法入門と書かれた本。

それを抱えて扉を開ける。

シルヴィアは急いで自分の部屋へと戻った。


「取り敢えず、水魔法でも覚えるとしましょうか。火魔法や風魔法は危ないですし」

シルヴィアはささっと水魔法についてを覚える。


「サーチ」

シルヴィア・リートルート

HP 20/20

MP 260/290


魔法

水魔法Ⅰ

サーチ


特技

なし


「よしっ、余裕です」

シルヴィアは続けて魔法を習得しようとページを捲った。

ある程度経つとシルヴィアは本を閉じ、ベッドに隠した。


「土魔法は習得、後は火と風ですが…安全を確保出来るようになってからにします」

シルヴィアはゆっくりと眠りについた。



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