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第14話 『白金貨の使い道、初めてのドレス、そして街の城』

 いつも熱い応援、本当にありがとうございます!

 皆様のおかげで、ついにカオルは小国が買えるほどの大金持ち(?)になりました!

 さて、前回とんでもない契約を交わした二人。

 今回は、その大金とギルドのバックアップを手に、初めての「お買い物」に出かけます!

 カオルがエリアーナのために選ぶ、初めての贈り物とは?

そして、ドノバン様が用意したという「街の拠点」の全貌が、ついに明らかに!

最高に甘くて、心温まるスローライフ回です!

 商人ギルドを出た俺とエリアーナは、しばらくの間、二人して呆然と街の雑踏を眺めていた。

「……カオル様。私、夢を見ているのでしょうか……?白金貨、5枚……」

「俺もだよ。正直、まだ実感が湧かないな」

 ギルドが発行してくれた身分証兼用の『預金札』には、確かに「50,000G」という、天文学的な数字が刻まれている。(※白金貨1枚=金貨100枚=10,000G換算)

 もう一生、金に困ることはないだろう。だが、俺たちのやることは変わらない。美味いものを作り、穏やかに暮らす。そのための、最高の環境が手に入ったんだ。

「さて、と。金持ちになった記念だ。まずは、約束を果たしに行こう」

「約束、ですか?」

「ああ。君に、ちゃんとした服を買ってやるって約束だ」

 俺の言葉に、エリアーナは「そんな、もったいないです!」と首を横に振る。だが、俺は彼女の手を引いて、街で一番だという評判の服飾店へと向かった。

 店主は最初、森での生活感が抜けない俺たちを見て、あからさまに面倒そうな顔をした。だが、俺が商人ギルドの登録証をそっと見せると、その態度は180度変わった。

「こ、これは大変失礼いたしました!さあ、奥様!どうぞ、こちらへ!当店の最高の品を、全てご覧くださいませ!」

 現金なものだが、分かりやすくて助かる。

 店に並ぶ、きらびやかなドレスの数々。だが、エリアーナは気後れして、なかなか手を出そうとしない。

「私には……こんな綺麗な服、似合いません……」

「そんなことない。俺が、君に似合うと思う服を選んでやるから」

 俺は、彼女の銀髪と青い瞳に映えるであろう、深い海の色をした、シンプルながらも上品なデザインのワンピースドレスを選んだ。

 そして、彼女を試着室へと促す。

 数分後。

 カーテンが開き、ドレス姿の彼女が現れた瞬間、俺は、時が止まるのを感じた。

「……どう、でしょうか……?へ、変ですか……?」

 不安そうにこちらを見つめる彼女は、森で出会った時とは別人のようだった。

 いや、違う。

 汚れやみすぼらしい服で隠されていた、彼女本来の、聖女としての気品と美しさが、ようやく解放されたのだ。

 海の色のドレスは、彼女の透き通るような白い肌と、神秘的な瞳の色を、完璧に引き立てていた。

「……ああ。すごく、綺麗だ。世界で一番、似合ってる」

 俺が、素直な気持ちを口にすると、エリアーナは顔を真っ赤にして、幸せそうに微笑んだ。その笑顔は、どんな宝石よりも輝いて見えた。

 次に俺たちは、街一番の鍛冶屋へと向かった。

 目的は、俺自身の仕事道具への投資だ。

 特に、『無垢なる聖毛皮』を加工するための、最高のなめし道具と裁縫道具。そして、『金剛の爪』を加工するための、特別な砥石といし金床かなとこ

 ここでもギルドの名前を出すと、親方は目を輝かせ、「最高の逸品をあつらえましょう!」と約束してくれた。

 買い物を終えた俺たちの元に、ドノバン様の部下だという男性がやってきた。

「カオル様ですね。旦那様より、街の拠点へご案内するよう、言いつかっております」

 彼に連れられてやってきたのは、大通りから少し入った、静かで品の良い地区だった。

 そして、目の前に現れた建物を見て、俺とエリアーナは、再び言葉を失うことになる。

「ここが、お二人の拠点となります」

 そこにあったのは、倉庫などという無骨なものではなかった。

 頑丈な石造りの、瀟洒な二階建ての邸宅。一階が広い工房兼店舗スペースになっており、二階は家具付きの、快適な居住スペースになっている。

「……城、みたいです」

「ああ……俺たちの、もう一つの城だな」

 中に入ると、そこには暖炉付きの広いリビング、清潔なキッチン、そしてふかふかのベッドが二つ置かれた寝室まであった。森のログハウスとは違う、文明的で快適な空間。

「ドノバン様、気合入れすぎだろ……」

 その夜。

 俺たちは、新しいキッチンの使い心地を試すため、市場で買ってきた新鮮な野菜と、『浄化された極上獣肉』で、簡単なシチューを作った。

 自分たちの新しい家で、新しい服を着て、温かい食事を囲む。

 数週間前まで、一人は過労死寸前で、一人は森で死にかけていたなんて、とても信じられない。

「カオル様。私、今、すごく幸せです」

「俺もだよ」

 窓の外には、テルムの街の穏やかな夜景が広がっている。

 森の工房と、この街の拠点。

 俺たちのスローライフは、二つの城を舞台に、さらに豊かで、美味しく、そして賑やかになっていきそうだ。

 まずは、森に戻って、最高の道具で、エリアーナに約束のマントを作ってやらないとな。

 俺の頭の中は、次なる創作への意欲で、静かに燃えていた。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます!

 今回は、お待ちかねのご褒美回でした!

 エリアーナのドレス姿、いかがでしたでしょうか?カオルの「世界で一番似合ってる」は、最高の殺し文句でしたね(笑)。

 そして、まさかの大邸宅!ドノバン様の期待の大きさが伺えます。

 森の自然豊かな工房と、街の機能的な拠点。二つの城を手に入れたカオルたちのスローライフは、ここからさらに可能性を広げていきます。

 次回、森に戻り、ついに約束の「聖毛皮のマント」作りが始まります!

 最高の素材と、最高の道具。そして、カオルのスキルが合わさる時、一体どんな奇跡の逸品が生まれるのか!?

「エリアーナのドレス姿、尊い……」

「この拠点は、もうスローライフのレベルじゃないw」

「早くマントを作ってあげて!」

 と、二人の幸せを喜んでいただけましたら、ぜひブックマークと☆☆☆☆☆の評価で、新生活の門出を祝ってやってください!

 よろしくお願いいたします!

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