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モンスターテイマー 〜リョーガと愉快な仲間たち〜  作者: 紫龍院 飛鳥
第一章 リョーガ、異世界に立つ

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第六話 リョーガと共同戦線


…俺がこの世界に来てから早いものでもう一ヶ月が経とうとしていた。


レベルは30を越え、冒険者のランクもCランクに昇格した。


ミーニャ達も確実に成長を遂げ、ミーニャは格闘系の攻撃スキルをいくつか習得し、『野生解放』の力もコントロールしつつあり、以前のように使った後に気を失うことはなくなった。


ゲータは独学で人間の文字を勉強し、『薬品錬成スキル』を覚えた。

元々手先が器用で物覚えもいいのでこれから色々覚えさせてみよう。


クリムはあれから一回りくらい大きく成長し、運動能力も格段に伸び、俺達の中では一番足が速い

今ではミーニャを背中に乗せて走り回れるほど。



そんな俺達も段々と世間に名前が知れ渡るようになり、ミーニャ達が危険な亜人種でないと判断され街を歩いても後ろ指差されることもなくなった。


「あらおはようリョーガ君!」

「パン屋のおばさん、あぁおはよう」

「そうだ、これ持っていきな!焼きたてのホカホカよ!」

「いつも悪いな」

「いいのよぉ、いっぱい食べて頑張りな!」

「わーい!パンっすパンっす〜!」

「ほらミーニャ、ちゃんとおばさんにお礼言え」

「おっと、ありがとうっす!」

「あいよ、またおいでね〜」


「んふっ、パン美味いっす!」

「美味いでやんすね!」

「これ食ったらギルド行くぞ」

「うぃっす!」

「へい!」

「ガウ!」


すると、そこへ…


「ねぇ、そこのアンタ!」

「??」


見知らぬ少女が話しかけてきた、少女はへそと足を出した露出度の高い軽装で頭にオレンジのバンダナを巻き、腰のベルトには一本のダガーナイフが提げてある、ゲームでよくありそうな盗賊みたいな恰好だ。


「アンタ、『魔獣使い(モンスターテイマー)のリョーガ』っしょ?」

「たしかにそうだが?誰だお前?」

「アタシは『ハンナ』、『ジャスティスソード』っていうBランク冒険者パーティーのメンバーなの」

「ふーん、で?俺に何か用か?」

「詳しい話はアタシらのリーダーが話してくれる、アタシはリーダーにアンタ達を探して連れて来るように使いに出されただけだから」

「そうか、分かった…案内してくれ」

「あいよ!」


ハンナに案内されたのはとある宿の一室、多分彼女のパーティーが寝泊まりしている宿だろうか?


「ここだよ」

「あぁ」


部屋へ入る、そこには全身包帯だらけでベッドに横たわる一人の男とその両脇に座る鎧を着た男とローブを着た女がいた。


「連れてきたよ、『アンス』」

「あぁ、すまないな…ハンナ」


アンスと呼ばれた包帯の男、辛そうに体を起こそうとしてそれを傍らにいた鎧男と女が支える。


「アンタがリョーガか?こんな姿ですまないな…俺はアンス、一応コイツらのリーダーってことになってる」

「リョーガだ…で?俺らに何の用だ?」

「それなんだが、お前達に一つ仕事を依頼したい…」

「仕事?」

「あぁそうだ、俺以外のメンバーと一緒に『ジャスティスソード』の臨時メンバーとしてBランクのモンスター討伐依頼をこなしてほしいんだ」

「なるほど、簡単に言えば…俺はアンタの代わりってことか」

「そういうことだ…俺はこの通り、前の仕事で下手打ってこの様でな…しばらく安静が必要なんだ、とりあえず今回だけでいい、協力してくれ!もちろん、金は山分けだ」

「…話は分かった、だが本当に俺達でいいのか?俺達つい最近Cランクに昇格したばかりでBランク級のモンスターとなんか戦ったことないぜ?」

「仕方ないよ、今回のこの依頼…わざわざウチを指名してくれたみたいでさ、一度了承した手前断るわけにもいかなくてさ…」

「たしかに、信用問題に関わるからな…だからと言って何で俺達なんだ?他にもBランク級の冒険者ぐらいいるだろう?」

「それが、運の悪いことに今、Bランクで空いてる冒険者が一人もいないのよ…」

「それで、困り果てた我々はマスターに相談したところ…お前達を紹介されたわけだ」

「マスターが?俺達を?」

「聞いたところによると、たしかにお前達はCランクに昇格したばかりではあるが今いるCランクの冒険者の中でも確かな実力を持ってるのは事実だって、マスターが太鼓判押してくれたよ」

「そ、そうなのか…」

「ねぇねぇ兄ちゃん、この仕事受けようよ…」

「そうでやんすね、困った時はお互い様でやんすからね」

「ガウ!」

「クリムもそうだって」

「…分かった、引き受けよう」

「恩に着る…」


と、いうわけで彼ら『ジャスティスソード』の臨時メンバーとして一緒に仕事することとなった。


Bランク冒険者パーティー『ジャスティスソード』…メンバー構成は、まずリーダーであり攻撃の要である剣士の『アンス』

魔術士の『セレナ』、パーティーの壁役タンクとしてみんなを守るのが役目の大盾使いの戦士『リク』

そして、援護や索敵など全体のサポート役が盗賊の『ハンナ』

と、言った四人で構成されている。


今回攻撃の要であるアンスの代わりに俺達で前衛を賄うこととなる、幸いミーニャ達は剣士のアンスと同じく近接戦闘を得意とするタイプでいざとなれば俺の支援スキルで強化することができる。


ちなみに今回討伐する対象のモンスターは『レッサードラゴン』

レッサードラゴンとは、その名の通りドラゴン系のモンスターの下位種で比較的普通のドラゴンよりも弱い

だが、弱いと言ってもドラゴンには変わりないのでランクはBランクとやや高め、油断はできない。


と、いうことで早速俺達はレッサードラゴンの群れが棲むと言われている山岳地帯へとやってきた。



・・・・・



「フッフッフッ、下位種とは言えやっと念願のドラゴンと戦えるっす!ウチの実力を思い知らせてやるっす」

「ミーニャ先輩、今日はいつになく張り切ってやんすねぇ」

「コイツ、ずっとドラゴン倒したがってたからな…」

「さぁ!どっからでもかかってくるっすよー!どこだー?ドラゴンめぇ!」

「バカお前!あんまデカい声出すな!」

「痛いっす!ぶたないでっす!」


「…賑やかな人達ね」

「ホントだよね〜…はっ!?」


(ピクッ)

「ガルルル…」


何かの気配を感じとったハンナ、それと同時にミーニャとクリムもその存在に気づいた様子だ。


「…なんか、いるっす」

「ガルルル…」

「ひぃふぅみぃ…数十匹はいるわね」

「レッサードラゴンか?」

「うん!間違いないっす!」


するとその時、数匹のレッサードラゴンが俺達の周りを取り囲む


「どうやらここは既に彼らの縄張りみたいね…」

「あぁ、当然だけど歓迎はしてくれないみたいだな…」

「では、手筈通りに…」

「分かってる、ゲータ!クリム!」

「へい!」

「ガウ!」


まずはゲータとクリムが走り出す、クリムが縦横無尽に駆け回りレッサードラゴン達の注意を逸らす


「そぉれ!」


クリムが注意を逸らしている内にゲータはレッサードラゴン達の足元に薬の瓶を投げ落とす



“パリンッ”



瓶が割れて中の液体が空気に触れると、たちまちひんやりとした冷気を放ち始めた。


すると、冷気を浴びたレッサードラゴン達は寒そうにして身を縮こませ始めた。


「な、何アレ?」

「『冷気薬クールポーション』、こんなこともあろうかと用意しておいたんだ、ドラゴンと言えば古今東西冷気が苦手だろう?これで動きを鈍らせられるかと思ってな」

「へ、へくしゅん!ど、どうでやんす?少しはお役に立てたでやんすか?」

「あぁバッチリだ!…てか、お前にも効くんだな」

「オイラ達リザードマンも寒いの苦手なんでやんすよ!」

「そうか、それは悪いことしたな…とまぁ、今のうちに狩れるだけ狩るぞ!ミーニャ!クリム!」

「お任せっす!うにゃーーー!!」

「ガウッ!」


凍えて動かないレッサードラゴン達を容赦なく倒していくミーニャとクリム、その間俺はゲータを火魔術で暖める。


「動けるかゲータ?」

「へい!バッチリでさぁ!」

「よし!行ってこい!」

「合点でやんす!」


ゲータも加わりバッタバッタとレッサードラゴンの群れを狩っていく


だがしかし、後から次々と仲間が現れてきて段々と苦戦を強いられていく。


「お前達!一旦戻れ!」

「うぃっす!」

「へい!」

「ガウ!」


一旦三人を下がらせて今度は俺とセレナが前に出る


「やるぞ!『風撃ウインドブレス』!!」

「『渦炎スパイラルフレイム』!!」


魔術を放つ、だがあまり効果はない模様…やはりドラゴンは魔術への耐性が強いと見て間違いないようだ。


「くっ!ダメか!?」

「ここはアタシが!そぉれ!」


と、ハンナがレッサードラゴン達にボールのようなものを投げつける

するとボールが破裂して中から粉のようなものが飛び散り、その粉を浴びたレッサードラゴン達は怯み出した。


「な、何だ今の?」

「アタシ特製の『目潰し玉』よ!コショウとカラシをたっぷり使ったからしばらくは目も鼻も機能しないわ!」

「へっ、やるなアンタ!よし!このまま一気に畳み掛けるぞ!」

「うぃっす!」


目潰しで動けなくなっている間に一気に畳み掛ける


「ふぅ、あらかた片付いたな…」

「あっ!兄ちゃん兄ちゃん!あそこにまだ一匹残ってるっす!」


見ると、まだ一匹だけレッサードラゴンが倒れずに残っていた。


「中々しぶといわね…」

「一気にやっつけるっす!」


一気に駆け出していくミーニャ


「ん?あのドラゴン…ちょっと待てミーニャ!そいつに近づくな!」

「ニャ?」


するとその時、レッサードラゴンは全身に眩い光を帯び始めた。


「!?」

「こ、これは!?」

「し、『進化』だ!」

「進化?」

「モンスターの中には姿を変えて強くなる者もいると聞くが、進化する瞬間をこの目で見るのは我々も初めてだ…」


「バオォォォ!!」



【ドラゴン Lv51】



レッサードラゴンは屈強なドラゴンへと進化を遂げ、レベルもステータスも俺達よりも遥かに上回った。


「なんてこった…」

「うほぉぉぉ!!カッケェっす!本物のドラゴンっす!」

「感激してる場合か!とにかく逃げるぞ!」

「いやっす!ドラゴンと戦える絶好のチャンスっすよ!これは逃す手はないっす!」

「馬鹿野郎!お前にはまだ無理だ!命を粗末にすんじゃねぇ!」

「そうっすよ先輩!ここは逃げましょう!命あっての物種でやんす!」

「いやっす!離して!」


駄々をこねるミーニャを担ぎ上げて俺達は一目散にドラゴンから逃げる。


「バオォォォ!!」


と、ドラゴンもすごい勢いで俺達の後を追いかける


「ひぃぃぃ!!」

「バオォォォ!!」


と、そこで突然ドラゴンが勢いよく食らいついてきた。


「『フォースバリア』!!」


と、リクが盾を構えて防御する


「リク!」

「俺のことはいい!走れ!」

「バオォォォ!!」

「ウォォォォ!!」


俺達を逃そうと自らを犠牲にして必死に食い止めるリク


「バオォォォ!!」

「ぐあっ!!」

「リク!」


リクの防御が突破されてしまい俺達に迫るドラゴン


「ちっ!やるしかねぇか!お前達!」

「うぃっす!」

「合点でやんす!」

「ガウ!」

「ちょっと!正気なの!?あんなのに勝てるわけないじゃない!」

「あぁそうだ!俺だってあんなのに勝てるなんて微塵も思っちゃいねぇ!けど、このままじゃどの道逃げ切れねぇ!だったら一か八かここでぶっ倒す!」

「アンタ達…」

「いくぞ!『パワード』!『クイック』!『ディフェンダー』!」


ミーニャ達を支援スキルでありったけ強化する、ドラゴン相手では気休め程度にしかならないだろうが…ないよりはマシだ。


「いくでやんすよ!」

「ガウ!」


ゲータとクリムがスピードでドラゴンを翻弄する


「くらえ!『乱れ斬り』!!」

「ガウ!」


ダガーでドラゴンを何度も斬りつけるゲータ、クリムも牙や爪でドラゴンに攻撃する。


「『獣人拳・翔猫しょうびょう飛拳』!!」


ジャンプしてドラゴンの顎に強烈なアッパーカットをくらわせる

脳がグラついてフラフラになるドラゴン


「これでトドメっす!『獣技・野生解放』!!」


野生の力を解き放ち闘気オーラを纏うミーニャ


「くらうっす!『猫脚転天直下』!!」


回転で威力をつけた凄まじい威力の踵落としでドラゴンの頭を地面に打ちつける

ドラゴンはそのまま気を失って伸びてしまった。


「よしっ!いいぞお前達!」

「ニシシ!ブイっ!!」

「流石先輩!痺れるでやんす!」

「ガウ!ガウガウ!(流石です!師匠!)」

「いやぁ、エヘヘヘ…」


「こりゃ、たまげた…」

「何なのこの人達…」

「………」


あっと言う間にドラゴンを倒したミーニャ達を見て空いた口が塞がらない三人


「さて、帰るとするか…」

「う、うん…」



・・・・・



【ジャスティスソードの宿】



「えっ!?ドラゴンを倒した!?」

「そうなんだよ、思わずアタシ達も目を疑っちゃった…」

「そうか、それで?リョーガ達は?」

「それなんだけど、ギルドに報告終えて報酬受けとったらすぐにどっか行っちゃったわ…」

「そうか…一言礼ぐらい言わせて欲しかったな…」

「きっとまたどこかで会えるだろう…」

「あぁ」



…一方で俺達はそろそろ次の街へ向かおうと思い旅支度をしていた。


「本当に行くのかい?ボーイ」

「あぁ、今まで世話になったな…」

「またいつでも寄ってきな…お前達ならいつだってウェルカムだ」

「あぁ、じゃあな」



「ねぇ兄ちゃん兄ちゃん、ホントによかったんすか?あの街から出ていっても…」

「いいんだよ、折角こうしてこの世界まで来たんだ、一つのところに留まるよりも色んなところを見て回りたいだろ?」

「そういうもんでやんすか?ん?てゆうか、この世界(・・・・)って…どういう意味でやんすか?」

「あぁ、まぁ…お前達なら話しても構わないか、俺は元々この世界とは別の世界から来たんだ」

「別の世界?何すかそれ?」

「こことは違う別の世界ってことでやんすか?」

「そういうことだ、まぁまた追々話してやるよ」

「??」

「さぁてと、次はどんな街に着くかなっと…」

「あ、待ってよ兄ちゃん!」

「旦那ぁ、先輩!おいてかないでくださいよ〜!」

「ガウ!」




To be continued…




-----【To days Result】-----



レッサードラゴン ×25


ドラゴン ×1

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