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モンスターテイマー 〜リョーガと愉快な仲間たち〜  作者: 紫龍院 飛鳥
第一章 リョーガ、異世界に立つ

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第十二話 リョーガと海賊魔女②


「さぁ、もっともっと遊びましょう♪」

「くっ…」


完全におちょくられてるな…ナメやがって!


「くっ…ぐぅ」

「グルルル…」


ミーニャ達はまだ辛うじて動けるようだな…こうなったら出し惜しみはなしだ!全力で行くぜ!


「いくぞ!『岩石縛り(ロックバインド)』!!」


地属性のBランク級魔術、俺の中で最も強い拘束力を誇る術だ…抜け出せるもんなら抜け出してみやがれ!


「今っす!」

「ガウッ!」


ラムが動けなくなった隙を狙って左右から挟み撃ちを仕掛ける


「…フッ」


すると、ラムは上体を後ろに反らしてブリッジの態勢となってミーニャ達の攻撃をかわした。


「あイテ!」


正面から衝突し合う二人…そのまま地面に落ちて悶え苦しむ


「フン、他愛もないわね…」


と、足を拘束した岩を銃を乱射して壊して自力で脱出した。


「チッ…」

「だ、旦那…」

「狼狽えんな…必ず何か方法があるはずだ」

「いや、どう見てももう勝ち目なんてないでしょ?いい加減諦めなさい!」


くそムカつく…こうなりゃ奥の手を


「ゲータ、アレ(・・)をやれ」

「へ、へい!」


と、懐から煙玉を取り出して地面に投げつける

すると煙がモウモウと立ち込める。


「くっ…こんな子供騙し!『ウインド・バレット』!」


風の弾丸を放って煙を吹き飛ばす


「やれやれ、小賢しいわね…」

「………」

「あら?もう万策尽きたかしら?」

「フン、ゲータ!」


俺がゲータに指示を出すとゲータはナイフを構えてラムに斬りかかる


「フフ、下手な策は捨てて真っ向から来たわね…でも、無駄よ!」


しかしゲータはラムの蹴りを軽快なステップでかわす


「くっ!猪口才な!」


再び蹴りを繰り出すもゲータはタイミングをよく見てかわす

それからもラムの蹴りを見切ってはかわすのを繰り返す。


(…おかしいわね?このリザードマン、一向に攻めてこない…攻撃を仕掛けてくると見せかけてはひいてを繰り返してる…何を狙っているの?)


すると、その時だった…



“ボカンッ!”



「っ!?」


ラムの背後に突然何かが飛んできて直撃して軽く爆発した。


(な、何!?今、後ろから何かが飛んできた?嘘…獣人の娘でもクリムゾンウルフの攻撃でもない、リザードマンでもあのボーヤもスライムも何かしたわけじゃないみたいだし…どうなってるの?他に仲間でも潜んでるの?)


すると、また何処ぞから何か飛んできてラムに直撃し爆発した。


「ぐぎゃっ!?」

「…フッ」

「くっ、一体何なのよ!?」

「…今だ!」


すると、その時…背後からもう一人のゲータ(・・・・・・・・)がするっと現れて、背中にナイフをブスリと刺した。


「!?」


刺されたラムはその場に倒れ伏せる


「うぅ…体が、痺れ…」

「ヘッヘッヘッ…特製の痺れ薬でやんす」

「ヘッヘッヘッ…作戦成功でやんす…ぷよ(・・)


すると、片方のゲータはぷよたんの姿になった。


「!?、どういう、こと!?」

「…冥土の土産だ、教えてやるよ」


ゲータが煙玉を破裂させて辺りに煙が立ち込めた瞬間、ゲータは隠密スキルで気配を隠しぷよたんは分裂し、分裂体を残したまま本体はゲータの姿に擬態しあたかも最初からそこにゲータがいたかのように装う。

そしてそれからはぷよたんがゲータとしてラムに向かっていき、ラムの注意を逸らす…その隙に隠れたゲータはラムの背後からパチンコで狙いを定めて火薬を仕込んだ弾薬を放つと言った寸法だ…

そして、弱らせたところで最後にナイフでトドメを刺す、と言った感じだ。


「…フッ、まんまとあなた達の策に踊らされたってわけね」

「もうおしまいだ…観念しな」

「…もうジタバタしたりしないわ、殺すなら早く殺しなさい」

「いや、命までは取りはしねぇよ…テメェで犯した罪はキッチリ償ってもらうぜ」

「フン、甘いのね…」

「さぁ、お前には後で聞きたいことがたっぷりあるからな…洗いざらいブチ撒けてもらうぞ」

「フフフ…」


絶望的な状況の中、余裕そうな笑みを浮かべるラム


「??」

「終わりなのは、あなた達もよ!『大獄炎ヘルインフェルノ』!!」


と、突然俺達の周りを真っ赤な業火に囲まれた


「なっ!?」

「このまま道連れよ!」

「くっ!熱っ!」

「ご主人様!」


と、ぷよたんがすかさず俺達全員を体内空間へ取り込み炎の檻を脱出した。


「アチチ…」

「ぷよたん!お前…」

「ぼ、僕なら大丈夫ぷよ…」

「くそ!それより早く火ィ消さないと!」

「無理ですぷよ、これはSランク級火属性魔術『大獄炎』…ご主人様のBランク級水属性魔術ではあっという間に蒸発されてしまうぷよ!」

「チクショー、成す術なしか!」


すると、その時だった。


「『大波ビッグウェーブ』!!」


突如大きな波が出現し、あっと言う間に炎を消し去った。


「ふぅ、危ないところだったわね…」


そこへ現れたのはこの町の冒険者ギルドのギルド長である『シーナさん』だった。


「シーナさん!?今の、アンタが?」

「そうよ、Sランク級水属性魔術『大波』…私こう見えて水属性魔術だけは得意だから…それよりアンタ達大丈夫だった?」

「あぁ、なんとかな…ぷよたんが助けてくれた」

「ぷよよ、照れるぷよ…」

「そう、良かったわ…それよりもそっちの方だけど…」


ラムの方へ視線を向けると、まだ息はあるようだったが全身大火傷で息も絶え絶えだった。


「…これじゃ、治療してもしばらくは何も話を聞けそうもないわね…」

「あぁ…」



・・・・・



その後、ラムは俺が一応治癒スキルを施し何とか一命は取り止めて騎士団が運営している医療設備のある勾留場へ移送された。


「これで、残るは船長のレイモンドと副船長のバリーだけね…」

「あぁ…」

「で?これからどうするの?」

「決まってるだろ?直接奴ら船へ攻め込む」

「ちょっと!正気なの!?まだレイモンドの情報だってロクに集まってないのに…」

「無駄だ、一味の奴ら捕まえて情報吐かせようとしたところで誰一人レイモンドの情報を吐こうとしなかった…だったらもう一か八か一気に攻め込むしか方法はねぇだろう…」

「そ、そんな…いくらなんでも無茶よ」

「無茶だと思うよな?でももう、止まるわけにはいかねぇんだよ…」

「あなた達…」

「ウチは逃げないっすよ!ここまで来たら一気に敵の親玉ぶっ飛ばすっす!」

「先輩の言う通りでやんす!オイラ達は負けねぇ!」

「ガウッ!」

「ぷよ!」

「…とまぁ、コイツらもこんな調子でな…主人の俺が尻込みするわけにいかねぇってこと」

「…分かったわ、必ず無事に帰ってきて」

「あぁ」



こうして、覚悟を決めた俺達はレイモンド一味の船が停泊してある町の裏の入江へ向かった。


「あれか…」


そこで、立派なガレオン船を発見した

船の周りには船員達が屯ろしている。


「兄ちゃん…」

「分かってる、一気に蹴散らすぞ!」

「うぃっす!」

「へい!」

「ガウッ!」

「ぷよ!」

「よし、いくぜぇぇぇ!!」


一気に前へ飛び出していき、船員達を蹴散らしていく


「オラァ!レイモンド!出てこい!勝負しようじゃねぇか!」


船に向かってそう叫ぶと、甲板から人影が見え


「…ったく、うるせー蝿がブンブンと…オチオチ昼寝もできやしねぇな」


出てきたのは海賊帽を被り裸の上に海賊コートを羽織った白髪の男、目の下には濃い隈ができている。

そしてもう一人、褐色の肌に筋骨隆々なガタイの髭を生やした大男、頭からは牛のような角を生やしている。


「…テメェらか?ここ最近ウチらにちょっかい出してやがるっつう輩は?」

「俺は冒険者のリョーガだ!お前らをぶっ潰しにきた!」

「俺達をぶっ潰すぅ?まだそんな命知らずがいたとはな…」


そう言って二人は甲板から飛び降りる、レイモンドの手には妖しい雰囲気を帯びた日本刀(・・・)が握られていた。


(あれは…日本刀?だが、ただの刀じゃないな…この嫌な雰囲気…なんだ?)


俺はすかさず鑑定スキルを発動し刀を観察する



【妖刀・血染】



(な!?妖刀だって!?)


俺はその事実を知ると思わず驚愕した


「お前…その刀」

「ん?気づいたか?コイツはな、この先にある東大陸の『和の国』っつう国でぶん獲った妖刀でな、コイツがまたイイ仕事するんだな〜これが」


和の国…だと!?


「テメェもここでぶった斬ってやろう…丁度コイツも、血を吸いたがってたんでなぁ」


刀を抜く、血のような赤色をした刃が妖しく光る


「さぁ、始めようや!楽しい喧嘩をよぉ!」

「………っ!」




To be continued…




-----【To days Result】-----



海賊魔女のラム   -Win-

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