善と悪
「ハッピーエンドじゃつまらないクライマックスは最高にダークじゃないと」
「僕は平凡なクライマックス好きだけどな」
少年たちは語り会った。
「久しぶりだね黒木くん」
「ああ、そうだな白樺」
僕は言った、彼は答えた。
「お前は変わってないようだな白樺」
「君も変われなかったんだね黒木くん」
彼は言った、僕は答えた。
「僕たちはどうして道を違えたんだい」
「最初から道なんて一緒じゃなかった」
僕は疑問に思っていた、彼は疑問に思っていなかった。
「僕は今でも君の善意を信じているよ」
「俺は今でもお前の悪意を信じている」
僕らは互いに、
「いつでも帰っておいでよ、僕は待っているからね」
「いつでもやって来い、お前を歓迎するからな」
信じている。
「じゃあな、また誘いに来るぞ親友」
「じゃあね、また会いに来てね」
彼はまた会いに行くと言った、僕は待っていると言った。
僕らは善と悪、普通には成れなかった。
僕らは善と悪、本質は変わらなかった。
僕らは善と悪、同じ道は歩めなかった。
僕らは善と悪、互いに信じあっていて。
僕らは善と悪、今でも追い求めている。