気になるあの人は
本日2話目です!
私の名前は藤堂凛。
別に自慢ではないけどそれなりにモテていると思う。実際に高校に入ってもう2か月近くが経ったけど多くの男子に告白された。
実際に今日の昼休みも知らない男の子から手紙で呼び出されている。
「好きです。付き合ってください!」
「ごめんなさい」
少しでも期待を持たせると勘違いさせてしまうからいつも丁重にはっきりと断っている。
「どうしてですか!もしかしてす、好きな人でもいるんですか!?」
好きな人と言われて頭に浮かぶある人がいる。
その人のことを考えると自然と笑顔になる。
「そうですね、好きな人がいるんです」
告白してきてくれた男の子はしょうがないといった感じでトボトボと歩いて帰っていった。
その姿を見るたびにどこか申し訳ない気持ちがある。
でもそんな気持ちに負けるほど私の中にあるこの気持ちは軽くない。
自覚した時にはもう私の心の中に占める割合は大きくなっていた。
いつからだったのだろうか。この気持ちが芽生えたのは、この気持ちを自覚したのは...私の恋が始まったのは。
きっかけは何だったのか今になってはわからないけどこの気持ちだけは絶対に嘘ではないと断言できる。
告白で昼休みが潰れてしまった。チャイムが鳴り午後の授業が始まる。
授業を受けている時にふとあの人のことを考えてしまう自分がいる。
その度に幸せな気持ちで胸が満たされていく。
早く会いたい。その気持ちが膨れ上がっていくのが自分でもわかる。
授業終わりの少しの時間の休憩になる。私は急いで教室を出る。
廊下を歩いていれば偶然会えるかもしれない、と淡い期待を抱いているのは内緒だ。
結局、授業間の休憩では会うことが出来なかった。
そんなことで一喜一憂している自分は今まででは考えられなかった。
でも今はこれが楽しい。これが誰かを好きになるってことだから。
午後の授業が終わり帰り支度を終わらせる。
今日は会えなかったと落ち込んでいると目の前にある人物を見つける。
急いで廊下の窓ガラスに映る自分の姿を確認し前髪を少し整える。
「よしっ!」
気合を言葉に出し彼の元へ駆ける。
「先輩!」
「面白い」 「凛ちゃんかわいい!」 「続きが読みたい!」など少しでも感じてくださった方はブックマーク登録をお願いします。