表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/14

イヤホン

新年あけましておめでとうございます!

もう6日も経ち遅くなってしまいました。すこしドタバタしてしまい更新が遅れてしまいました。

今年もマイペースにのんびり書いていくのでよろしくお願いします!


本年一発目は凛ちゃんです!

 今日も学校が終わり部活や委員会など各自の目的の場所へと移動する。

 そんな中私は一人バックから音楽プレイヤーを取り出しコード付きのイヤホンを耳に着ける。すると近くにいた友達に声をかけられた。


 「あれ、凛ってイヤホンまだコード付きなの?」

 「え、うん」

 「それ邪魔じゃないの?」

 「別に邪魔って程じゃないけど」

 「片付ける時とか使ってない時とかコードが絡まってめんどくさいよね」

 「それは同感だよ」

 「今どきコードレスのものなんていっぱいあるのに買わないの?」

 「ん~、まだ使えるからいいんだ」

 「そっか」


 そう言って部活に行く彼女を見送った。

 世の中は便利な方へとすぐに変わっていく。イヤホンも例外ではない。コードがないほうが便利であることは知ってるし持ち運びも楽だ。だが私は少なくともあと一年は買い替えるつもりはない。


 「おーい、まだここにいたのか?」


 声がしたので教室の方を向くとそこには先輩がいた。バックを肩に掛けて立っていた。


 「あれ、どうしてここにいるんですか?もしかして私に会いに来たとか?」

 「そんなんじゃないよ」


 呆れ交じりに言葉を返してくる先輩。教室には私以外の生徒がいないため先輩が歩いて私の方に寄ってくる。 


 「何聞いてるんだ?」


 私が片耳にイヤホンをしていることに気が付き質問してくる。

 その言葉を聞き内心「やった!」と歓喜した。


 「気になります?」

 「まぁな」

 「しょうがないな~」


 そう言って私がしていないもう片方のイヤホンを先輩に渡す。先輩はそれを受け取り耳に着けるために屈んだ。

 

 「何の曲か当てられますか?」

 「有名なやつか?」

 「先輩ならきっとわかりますよ」


 私の言葉を聞き先輩は集中するために目を閉じてイヤホンから流れてくる曲に意識を向ける。

 そんな先輩の横顔を見ている私。


 確かに便利になることはいいことだ。だけど不便な事だって悪いことではないと思う。

 だってこうして近くで先輩のカッコいい顔をゆっくり見ていられるんだから。


 「わかんねー」

 「ならもう一回流しますからよく聞いて下さいね!」


 音楽プレイヤーのリピートボタンをもう一度押す。画面に表れているタイトルを見て思わず笑ってしまう。だけど先輩はそんなことにも気が付かないほど集中している。

 私はそっと『君が好き』と書かれている画面を机に伏せる。 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ