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クリスマス番外編

久しぶりの連日投稿になります。

いつも長々とお待たせしてしまって申し訳ございません!!

番外編になりますので本編の時系列とは異なりますがなにとぞ!!

 「せーんぱい!!見て下さい!!」


 そう言いながら自慢げな顔で一枚の紙を見せてきた。そこには赤いペンで100という文字がでかでかと書いてある。

 この前行われた定期テストの返却が行われたみたいだ。凛は数学が苦手ということで俺が勉強を教えていた。その際に「もしテストで100点をとることができたら何かご褒美が欲しい」と言われていた。


 その時は「やる気が出るなら別にいいか」という軽い気持ちでオッケーを出した。まさか本当に取るとは。


 目の前に出されている紙越しにニヤニヤしている凛の顔を見る。


 「わかったよ。何が欲しいんだ?」

 「えぇ~、ご褒美なんですから先輩が考えて下さいよ~」


 頬を膨らませて俺のことを可愛らしい顔で見てくる凛。言っていることは間違っていないので頭を悩ます。

 ...さて、どうしたものか。


 知恵を絞り何かないかと悩んでいるとふとあることを思い出す。

 いけるな。


 「凛、この後予定あるか?」

 「この後ですか?今日は午前で授業が終わって午後からは暇ですけど...」

 「デート行こう!」

 「...ふぇ?」


 信じられないものを見るような目で見てくる凛。


 「だからデートに行こう」

 「きょ、今日が何の日か知っていますか?」

 「12月24日だろ?」


 さぞや今の俺の顔はいたずらっ子のような顔をしていることだろう。


 「ですから今日は世間ではカップルがイチャイチャする日であって...」


 尻すぼみに声が小さくなっていく凛は顔を真っ赤にしている。

 そんな凛に追い打ちをかける様に言葉をかける。


 「うん、だからクリスマスイヴデートしよ!」

 「はぅ...」


 完全にショートしてしまった凛はその場で固まってしまった。ありゃ、失敗だったか?




 ♦  ♦  ♦  ♦




 太陽が水平線に吸い込まれ周りを見渡すと街の様々なところがイルミネーションで照らされている。赤、緑、青など様々な光が視界の中へ飛び込んでくる。

 時間よりも早くついてしまったため待っていると俺の前を通り過ぎていくのはやはりカップルが多い。

 クリスマスという行事に託けて人前で手をつないで歩いている彼らは言わずもがな幸せそうな顔をしている。


 クリスマスの装飾に見惚れていると目の前に一人の女の子が現れた。ベージュのコートに身を包んでいる彼女はどこかいつもと違う雰囲気を纏っていた。


 「お、お待たせしました」


 恥ずかしそうにそういう彼女――凛はいつもよりも魅力的だった。


 「そんなに待ってないよ」

 「嘘です」


 そう言って俺の顔を挟むように両手で優しく包み込む。


 「こんなに冷たいじゃないですか」

 「そこまでは考えてなかったな」

 「先輩の嘘つき」


 それでも最後まで白を切る俺に呆れたような顔を浮かべる凛。

 俺はそんな凛の手を引き歩き出す。 


 ぴったりと俺の横についてきている凛は決して俺の手を離すことなくイルミネーションに照らされている街へと歩き出す。


イベントごとには乗らねば...という気持ちで急遽書きました。

悩みに悩んだ末にこのような終わり方にしました。『もしも』デートシーンが読みたいと思ってくださっている方がいるのでしたら書きますのでお知らせください!構想は一応頭の中にはあります!...本当ですよ?


ではでは皆様も思い出に残るクリスマスをお過ごしください。

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