第7話:終戦
―アポロン帝国 艦隊基地―
「グレゴリア艦隊、発進準備OKいつでも出れます。」
整備士の男が言った。
「グレゴリア艦隊、目標メディス。発進!!」
グレゴリアの艦長オードル・レ・ビュールが大声で叫んだ。
その後3・2・1のカウントダウンの後グレゴリア艦隊は続々と飛び立っていった。
―アーク―
「エンベルト平原で戦闘が始まったらしい。」
そういったのはリュミンであった。
それを聞いてカール達はアークの飛ぶ空の下に広がるエンベルト平原に目をやった。
―エンベルト平原―
カール達が上空から見ているエンベルト平原・・・
ここではA・A・Eとアポロン帝国の主力部隊が結集しガイアの覇権を賭けた戦いが行われていた。アポロン軍総数550万、A・A・E総数350万・・・数の面ではアポロンが圧倒していた。
両軍の歩兵、騎士、騎馬兵が入り乱れて戦い、次々に人が死んでいく。指揮官を失った部隊は敵に降伏したり、脱走したり、自決したりした。人が・・・命が・・・消えていく。悲しみだけが広がっていく。突如上空に黒い雲が現れた。黒い雲が悲しみを吸収して大きくなっていく。その雲がエンベルト全体を包んだ時、事件は起こった。空から無数の稲妻、雷が地上に降ってきたのだ。両軍の兵士は一人残らず雷に飲み込まれ姿を消した。アークは最大加速でエンベルト上空を離脱した事で難を逃れることが出来た。黒い雷雲は戦いが終わりすぐに消えていった。アポロンもA・A・Eも事態を把握する事ができなかった。ただただ世界は混乱へと進んでいくのだった。
グレゴリア艦隊、アークがガイアを離脱して数日が経った。エンベルトでの戦いの処理も終わり混乱は少しずつだが収まってきていた。ガイアは未だアポロンとA・A・Eに分かれて対立を続けていた。
「ふっ・・・これが愚かな人間達のすることなんだろ?ガブリエル。」
「そのようだな・・・人間は何のために生まれてきたんだ?戦うためだけに生まれてきた!!そんな野蛮な種族は僕らが始末しなくちゃね。そうだろ?ラファエル。」
「ガブリエル、ラファエル、ミカエル・・・その時はすぐに来る・・・」
「ウリエルの言うとおりだよ。もうすぐだ。」
彼らの正体は?ガイアは、リュミン達はどうなってしまうのか?更なる災いがリ・ザ・サン星系を襲う・・・
―ガイア編 完―
ここで、ガイア編完結です。
カールの秘密、ガイアの謎、アール王国、などについてはメディス編以降で明らかにしていくので待っていて下さい。
構想はガイア編、メディス編、アードゥ編、レギオン編、シーズゥ編、アステロイド編までを第1章―銀河戦争―、融合編、対立編、黒龍編、暗黒騎士編、天涯編、城塞編を第2章―神星戦争―、神託編、生命編、暗翳編、伝道編、預言編、神騎士編を第3章―城塞戦争―という様になっています。