第4話:A・A・E
―アール近郊―
夜になりリュミンたちはどこか泊まれるところを探していた。リックが声を出した。
「あれはなんだ?」
みんなで近づくと小屋だった。灯りは点いていて誰かが住んでいるようだった。
ゼラーがドアを叩きながら
「ごめんください・・・」
と言った。
だが返事がない。少し待ってみた。すると5分ほどたってから中から人が出てきた。
「何事じゃ・・・用が無いなら帰ってくれ。」
ひげの生えた白髪の老人が家から出てきてそう言った。
「泊めて欲しいんですが・・・」
「ほう・・・泊めて欲しいとな・・・お前達から何かを感じた。ガイアの英雄の再来と。見た所宿無しの子供・老人にしか見えんな。」
「英雄?そんなことがあるはずが無い。俺たちはアールから来たんだぜ?英雄は今アポロン帝国がある北メアリー大陸とオストラ大陸に旅立ってそこで子孫に世界を託したんだろ?おかしいじゃないか。」
カールは否定した。
「英雄の子孫がここエンベルトに来たとは考えられんか?」
「そ・・・それは・・・」
「そのうち自ずと分かってくるだろう。ガイアの運命を背負っていると・・・まあ今日はここに泊めてやる。」
―A・A・E本部―
「アポロン帝国にアールが侵略された。このままではアーミンもすぐに陥落してしまうだろう。そこでだ、我々はアーミンにA・A・Eへの参加を要請及び防衛部隊の派遣を検討している。異議のある者は?」
「俺たちはアポロン帝国に反抗しているんだ。アポロンの奴らにどこかが狙われたら部隊を派遣し防衛する。そう決まっていただろ。」
「ああ。我々の戦いには意義があるのだという事をアポロンに見せ付けるためにもアーミンに部隊を派遣しよう。」