地獄のような日
次の日の朝は、まるで心に羽が生えたかのように心が軽かった。今日もトランプができるかもと思っていたからだ。結論から言うと、この日は、トランプもできず、地獄のような日だった。
朝、学校に登校してみんなとは違う保健室前の靴箱で靴を履き替えていると、保健室から同級生の男子(しかも僕の苦手なクラスメイト)が出てきた。
この時点で今日のテンションは、最高潮からどん底まで落とされた。
ただのクラスメイトや、仲のいいやつならまだいいのだが、苦手なやつとなると話は別だ。僕もつくづく運のないやつである。
会って一言目
「へ、さくら?。まだ学校おったん?。てかなんしに来たん?。」
ボクシングで言うと顔面を左ジャブ、右ストレート、左アッパーの3コンボで殴られた時のようである。
僕はその時
「まだ学校には、いるよ。出席日数とりに来たんだ。」
と返した。今思っても、なかなかいい返しではないかと思う。
「フーン。まあいいやじゃあな」
と言ってそいつは、教室に戻って行った。僕が苦手なだけで、わるいやつではないのだが、苦手なものは苦手である。
そして、教育相談室に入っても、楽しいことはなかった。人が僕以外いなかったのである。先輩も来ていたらしいが、授業に行っていた。
その日は、小説も読まずたまっていた提出物をしてさっさと家に帰った。




