表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/63

十八話 瑞希にはバレバレだった

昨日1万PVを達成しました。

ありがとうございます!

1万PVを達成したのに、昨日投稿できなくてすいません。明日、昨日の分を投稿する予定です。すいません。




俺達は馬車を止めて、城の中に入っていく。

エリスは挙動不審になっていたが、この世界の人間にとっては仕方の無いことなのかもしれない。城の中は俺が出ていった時と変わっていない。まだ1週間ほどしか経ってないからな。城の中は瑞希が案内してくれており、取り敢えず国王様のところに行くそうだ。

なぜ国王のところに行くかは分からないが、瑞希が行くと言っているので反論する気は無い。

少し歩くと国王様の部屋に着いたので、扉をノックする。すると中から久しぶりの国王様の声が響いた。



「誰だ」


「瑞希です。友達も連れてきていますが、大丈夫でしょうか?」


「ミズキ殿か。ミズキ殿のご友人なら入っても大丈夫だ」


俺達は部屋に入る許可をもらったので失礼します、と言って中に入る。すると国王様は俺を見た瞬間、おぉと言い、俺の方に近づいてきた。



「久しぶりだな。あまり時間は経ってないが、元気そうで何よりだ」


「お久しぶりです。国王様に頂いた資金のお陰で、無事生活できています」


「城を出たからといって、そんなに畏まらなくても良いぞ。今まで通りで」


国王様はこういってくれているが、流石にタメ口はダメだと思い、初めて国王様と会った時のような話し方に変える。



「分かりました」


「うむ、それで今日は何の用で城に来たんだ?」


国王様は不思議そうに俺に聞いてくる。

確かに城を出て1週間程しか経ってないのに、戻ってきたら不思議だろう。しかも瑞希と。ただ俺はなぜ城に来たのかよく分かっていないので、瑞希に説明しろと言う視線を向ける。瑞希はその視線の意味に気づいたのか、説明を始める。



「先日冒険者ギルドに護衛兼アドバイス役を派遣してほしいと言う依頼を出しましたよね」


「ああ」


「その依頼を受けたのが涼太と後ろにいるエリスさんです」


瑞希はそう言って、エリスを指さす。



「なるほど。だが、あの依頼は強くて、信頼のあるものと言う条件を出したはずだ。信頼はあるが、強いかどうかと言うと...」


「確かにそう思いますよね。私もそう思いました。でも涼太の戦闘を見たんですけど、多分私より強いと思います」


瑞希がそう言うと国王様は目を見開い。

そして国王様は俺に冒険者ランクを聞いてきた。俺はAランクですよ、と言ったら国王様は信じられない、という顔になった。

俺は冒険者カードを出して国王様に見せる。

すると国王様は更に驚いた。



「どうやって、この短時間でそこまで冒険者ランクを上げたんだ?」


国王様は俺にこう質問してきたが、とても答えずらい。正直に、キマイラ15体倒しました、なんて言ったら面倒くさいことになるだろう。

だがてきとうに誤魔化そうとしたら、瑞希に一瞬でバレてしまう。なので俺は曖昧な答えを返すことにした。



「なんか魔物をいっぱい討伐してたらなれました」


「そんな簡単になれるランクじゃないはずなんだが」


「たまたまですよ」


俺がそう言うと国王様は首を傾げた。

そして、国王様はエリスの方を向いた。



「確かエリス殿だったな。ソナタもAランク冒険者か?」


「い、いえ、Sランク冒険者をさせて頂いています」


「Sランク冒険者か、確かに強そうだ」


国王様はエリスをじっくりと見ている。

そして国王様は口を開く。



「リョウタ殿は強いのか?」


「はい、私よりも遥かに強いです」


エリスはキッパリとそう言った。

俺は内心いらんこと言うな、と思いながらエリスを睨む。だが、エリスは今までと違い国王様の質問に次々に答えていく。

国王様はそれだけの存在なのだろう。

怖さより、国王様。国王様を最優先事項としているのだ。


まあそれが悪いとは言わないが、俺の情報を漏らさないでほしい。俺がこんなことを考えている間にも、国王様はエリスに質問をし続けている。

そして、国王様は何個か質問した後に、これで最後なんだが...と言って、最後の質問を話し始めた。



「リョウタ殿のステータスはどうなっておるのだ?」


「はい、前に見た時はえむ...」


俺はエリスがステータスを言いそうだったので慌てて口を塞ぐ。俺は冒険者カードを取り出し、隠蔽で値を変えて表示する。

冒険者カードにはこう書かれている。



山田 涼太


Lv.5


HP 15020

MP 320

STR 820

DEF 720

AGI 320


国王様と初めてあった時と、HP以外ほとんど変化がありません。国王様と瑞希は動かなくなった。俺は冒険者カードをなおして、エリスの口から手を退ける。するとエリスはすぐに口を開いた。



「どんな数字でした?かなり高くなっていますよね?」


エリスが聞くが誰も反応しない。瑞希も国王様も冒険者カードがあった場所をずっと見ている。数秒後、2人とも復活した。

瑞希は困惑しながら、エリスに返事をする。



「なんか、HP以外のステータスがすごく低かった」


「え?そんな分けないよ。だって前見せてもらった時なんか、えむ...」


俺はまたエリスの口を塞ぐ。面倒くさいのは嫌いだ。俺は国王様と瑞希に気にしないで、という意味を込めて笑顔を向ける。

そして俺はエリスの耳元で小さく叫ぶように訴えかける。



「おい!俺のステータスの事は言うな。バレたら面倒なんだよ」


だが、エリスは頷きもせず聞こえないフリをしている。俺はどうしたものか、と悩んでいると、国王様はやはり優しくて、



「何をこそこそと話しているかは分からないが、話したくないなら話さなくてもいいぞ」



と言ってきた。

俺はエリスにまだ俺のステータスを言うつもりか?と聞くと頭を振ったので、口から手を退ける。


その後は何事もなく国王様とゆっくりと話しをした。そして俺達は瑞希の部屋に行くことにした。瑞希の部屋は国王様の部屋からかなり近かった。瑞希の部屋はかなり広かった。

瑞希は部屋に入るとベットの近くに座り、俺とエリスに座るように促す。


俺とエリスは瑞希の近くに座った。俺達が座ったことを確認した瑞希が、俺に話しかけてくる。



「ねえ涼太、あのステータスどう考えても偽物だよね」


「そ、そんなことないぞ」


俺は図星を突かれ少し焦ったが、なんとか答える。多分瑞希にはバレているだろう。なんて言ったって幼なじみだからな。



「なんで隠すの?」


瑞希は鋭い視線を俺に向けてきた。

俺はこれ以上隠しても仕方ないか、と思い隠している理由を話すことにした。



「バレたら面倒くさそうだから」


はい、これだけです。これ以外に理由はありません。瑞希は俺の答えを聞くと、キョトンとした後すぐに笑い始めた。



「ふふふ、涼太らしいね」


「面倒くさいのは嫌いだからな」


俺はそう言って笑う。瑞希も少し笑う。

エリスは空気だ。俺と瑞希は満足するまで笑った後、沈黙が訪れた。数十秒経った時話し始めたのはエリスだ。



「で、今から何するの?」


「そう言えばそうだな」


すると瑞希は、んーと唸りながら考える素振りを見せる。しばらく考えた後、何か思いついたのか、手をポンと鳴らした。



「せっかく護衛兼アドバイス役できてもらってるんだし、戦闘のアドバイスをしてくれない?」


「あー、そうだな。それはエリスに頼んでくれ」


俺はエリスに任せた、と言いながら肩に手をぽんと置く。



「なんで?リョウタも護衛兼アドバイス役だよね!?」


「俺、戦闘経験ほぼ皆無だから」


「そうなの?」


「そうなの」


「じゃあ仕方ないか。ミズキ、私がアドバイス役をやらせてもらうね」


流石はエリス、依頼はしっかりとこなす。

瑞希はエリスにありがとうございます、と言って笑顔で頭を下げている。

少しして瑞希は頭をあげて、立ち上がった。



「よし、じゃあ、移動しよっか。この城の敷地内に練習場があるからそこに行こうと思うの」


「分かった。じゃあ行くか」


そう言って俺達は瑞希の部屋を出て練習場に向かう。城の練習場を使えるのは騎士団長や、魔法師団長、国王騎士、1部の兵士だけだそうだ。瑞希は勇者なので別枠である。

練習場は観戦する場所と、練習する場所があり、俺達は今観戦する場所にいる。観戦する場所からは、模擬戦闘をしたり、魔法を撃ったりしている人が何人か見えた。


その中には、飛び抜けて強そうな人や、魔法の威力が高い人がいた。その人が騎士団長と魔法師団長なのだろうか、俺はそう思い瑞希に聞いてみると、俺の考え通りらしい。


俺は強そうだなー、とじっくり見ていると騎士団長と魔法師団長が同じタイミングで俺の方に振り返った。そして、騎士団長と魔法師団長は俺達の方に駆け寄ってきた。



「久しぶりだな、元気だったか?」


「お久しぶりですね、元気でしたか?」


上が騎士団長で、下が魔法師団長である。

この2人とは俺が城を出る前に戦闘の基本だけを教えてくれたのだ。

俺は教えて貰っていた時、魔法師団長と騎士団長だということを知らなかったので、今とても驚いている。



「久しぶりです。お陰様で無事、元気に過ごせています」


「それはよかったです」


「ところで、こんな所に何のようなんだ?」


「瑞希が戦闘のアドバイスをして欲しい、ということで来ました」


俺がそう言うと2人は驚いた顔になった。



「ミズキ様は正直にいってすごい強い。俺も勝てないぐらいにな。そんな強い奴に教えれるのか?」


騎士団長は、申し訳なさそうな顔で俺に問うてきた。確かに俺が教えるって言ったら、驚くよな。まあ、俺が教えるわけじゃないんだけどな。という訳で、騎士団長達の勘違いを早々に解いておく。



「俺が教えるわけじゃないですから」


俺はそう言ってエリスを指さす。騎士団長と魔法師団長は俺の指の先を見て、またもや驚いている。今度は魔法師団長が問いかける。



「エリス様ではないですか?Sランク冒険者の」


「はい、そうですが」


「やっぱりそうですか!この方ならアドバイス役もバッチリですね!」


魔法師団長が言った言葉に騎士団長はうんうん、と頷いている。



「エリスってそんなに有名なんですか?」


俺がそう問いかけると、魔法師団長が反応した。



「有名も何も、Sランク冒険者の時点で全員が有名ですよ!しかも、エリス様となれば尚更です。エリス様はいくつかの町を救ったお方です」


「町を救った?」


「はい。稀に魔物の軍勢が町に押しかけることがあるんですが、小規模な町ではまず助かることはありません。助かるには逃げるか隠れるか、ですね。それなのに、エリス様は魔物が押しかけられている町に出向き、魔物を片っ端から倒していき、何度か町を救われているんです」


俺はそれを聞いてエリスの凄さを改めて知った。Sランク冒険者は強いし、凄いとは思っていたが、エリスは別格だ。

救える可能性の低い場所に飛び込むなんて簡単に出来ることではない。

なのにエリスはその場所に出向き、街を救っている。これはすごい事だ。


俺が感嘆していると、瑞希とエリスは練習場の中へと入っていった。

俺は何をしようかな?と思い周囲をキョロキョロ見ていると騎士団長が



「俺と模擬戦しないか?」


と声をかけてきた。

俺は即答でお願いします、と答えた。

俺からしたら暇だから、すごく嬉しい提案だ。俺と騎士団長も練習場の真ん中に行く。


すると模擬戦闘や、魔法を撃っていた者達が練習をやめて走って邪魔にならないように端っこに行っている。俺は申し訳ないな、と思いながら拳を構える。



「武器は拳か?」


騎士団長は不思議そうに問いかけてくる。



「はい、そうですよ。騎士団長は武器を使ってもらって大丈夫ですよ」


「舐められたもんだな」


騎士団長はそう言いながら、ケラケラと笑っている。俺は舐めてなんかいませんよ、と言ってスタートの合図を待つ。


魔法師団長が始め、と大きな声を上げる。

それと同時に騎士団長が走って俺に近づいてくる。

騎士団長は俺の前まで来ると、剣を横から振るってくる。

俺は右手で剣をたたき落と───せなかった。剣はいつの間にか俺の頭上にあった。俺は急いで後ろに飛び退く。

ギリギリ躱せたので安心していると、騎士団長が驚き気味に話しかけてくる。



「今のを躱せるとはな...、この1週間ちょっとの間に何があったんだ?」


「色々あったんですよ」


俺はそう言って、騎士団長の方へ軽く走る。

だが、騎士団長には俺が消えたように見えている。当然騎士団長は俺がいきなり消えたことに困惑している。俺はその間に騎士団長の懐に潜り込み、腹パンを食らわせる。


騎士団長は攻撃に全く備えていなかったが、流石は団長で全身に力を入れられていて、かなりダメージが抑えられた。

だがそれでも戦闘不能程度にはダメージがはいっているだろう。



こうして、騎士団長との模擬戦闘は俺の勝ちで終わったのだった───。

昨日、授業が始まったんですがいきなり八時間授業だったんですよ。しかも宿題がかなり多かったんですよ。家に着いたら6時半で、宿題が終わったら寝る時間で全く小説を書けなかったんですよ。学校しんどいですね。でも、頑張って小説を書きたいと思います。


1万PV達成しました。ありがとうございます。これからもお願いします。


誤字や矛盾があれば教えてください。

それと説明がわかりにくいところも教えてください。頑張って修正します。

よければコメントと評価もお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ