十三話 階層主は五月蠅いだけだった
めっちゃ短いです。すいません。
でも、言い訳を聞いてください。
途中まで書いていたやつを保存し忘れて、消えてしまったんですよ。
これが言い訳です。信じてください。
取り敢えず、楽しんでもらえると幸いです。
今回の階層の敵は水たまりになっているウォータースライムだけだったので、ひたすらファイアボールを打ち続けて次々にウォータースライムを蒸発させていった。俺は簡単すぎて面白くないので、少し提案をしようと思う。
「なあ、少し走らないか?」
「なんで?」
「今の階層は見ていて面白くないから、早く下の階層に行きたいと思って」
「んー、そうだね。少し走ろっか」
瑞希はそう言って軽く走り出した。俺とエリスはその後を追いかける。
すると走ったおかげなのか、階段を15分で見つけることが出来た。下の階層へ降りてみると、雰囲気が全く違った。
そこは見える範囲でひたすら一本道だった。
俺は少し疑問に思ったので、エリスに聞いてみることにした。
「なあエリス、この階層今までとなんか違うくないか?」
「うん、違うよ。この階層は階層主のエリアで、階層主の部屋以外で魔物が湧かなくなってるの。それでこの道は一本道で、この先にボス部屋があるの」
「へー、そうなのか。階層主って、どのくらいの間隔でいるんだ?」
「5階層毎にいるよ。このダンジョンは50階層まで確認されているから、10体は確実にいるってことだね」
俺は確認されているだけでも、50階層まであると知って少し驚いた。
なぜ驚いたかと言うと、ダンジョンは地下にある。そして、1階層ごとの天井までの高さは4m位ある。つまり単純計算で、深さが200mは超えている。
どうやってそんなものが出来たのだろう、と少し疑問に思ったが、図書館で本を読んでいた時にダンジョンはどのように出来たかは未解明と書いていたのを思い出し、聞くのをやめた。
「10体か、まあまあな数がいるんだな」
「それでも、確認されている限りではだけどね」
「そうだな。それでここの階層主はどんな奴なんだ?」
俺が聞くと、エリスは、んーと唸っている。
階層主を思い出そうとしているのだろうか。
エリスの様子を見た瑞希が私の出番だ、とでも言いそうな顔で俺とエリスに近寄ってくる。そして予想通り階層主の話を始める。
「ここの階層主はミノタウロスだよ。涼太ならどんなやつがわかるよね」
「俺の想像してる、人型の牛頭の奴であってるならな」
「うん、あってるよ」
「そうなのか」
俺は地球の魔物の知識はこの世界でも役に立つんだな、と少し驚いたが、スライムも地球の知識と一緒か、と思い驚きが半減した。
10分ほど軽く走っていると、目の前にかなり大きな扉が出てきた。扉には大きな文字で5階層とだけ書かれていた。多分この扉の奥が階層主の部屋なのだろう。瑞希がその扉を押して開く。中は明かりが無く真っ暗だった。
俺達は取り敢えず中に入ると、扉が自動で開いた。だが俺達は特に気にしない。
正直まだ5階層なので心配いらないのだ。
俺とエリスは瑞希の邪魔にならないように部屋の端で待機しておく。瑞希が奥へ進んでいくと、部屋の壁が光り始める。部屋の中を見渡せるようになり、周囲を見てみるとこの部屋はかなり広い闘技場のような場所だった。
その闘技場の真ん中に人型の牛頭の魔物が片手に斧を地につけて持って佇んでいる。
そしてミノタウロスが斧を掲げて咆哮する。
『うぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁ』
咆哮は部屋全体に響き渡り、かなりうるさかった。逆に言うと、うるさいだけだった。
俺がそんなどうでもいいことを考えている間に、叫び終えたミノタウロスが走って瑞希に近寄る。瑞希は剣を構えてミノタウロスが近づいてくるのを待っている。俺はそこで初めて気づいたが、瑞希の剣をよく見てみると、
どこか神々しく、美しい剣だった。俺は小説とかで良くある、生検とか神剣とかかな?とか思いながら瑞希の戦闘を観察する。
瑞希はミノタウロスがあと10mという所で動き出した。瑞希は走ってミノタウロスの正面に移動した。ミノタウロスは斧を振りかぶり、瑞希を叩き切ろうとしているが、瑞希は全く気にせずに、ミノタウロスの首めがけて横薙ぎに払う。その1振りだけでミノタウロスの首は血飛沫を上げて飛んだ。
俺が瑞希つぇー、と思っていると瑞希が俺とエリスの元へ近寄ってくる。
「終わったよ」
「ああ、そうだな。瑞希強いな」
「なに?嫌味?」
「いや、違うって普通に思ったことを言っただけだ」
俺は頭にぽんと手を乗っける。すると瑞希の顔が少し紅く染まった。そんな様子を見ていたエリスが俺と瑞希に話しかけてくる。
「ボスがなんかドロップしてるよ」
「あ、ほんとだ。私ちょっと取ってくるね」
瑞希はそう言ってドロップ品を取りに行った。瑞希はそれを手に持って戻ってくる。
そして手に持った物を見せながら、どんなものかを説明してくる。
「なんか、完治のポーションとかいう名前で、怪我や病気、体力、魔力を全回復させるポーションだって。使い方はポーションを飲むだけだって」
「おお、凄いな。と言うか、なんでそんなの分かったんだ?」
「あれ?涼太はステータス鑑定スキルの能力知らないの?」
「ん?ステータスが確認できるやつだろ?」
「それもあるけど、鑑定と言ったら武器とかアイテムとか他人のステータスも鑑定できるんだよ」
「そんな力があったのか。凄いんだな」
俺がステータス鑑定スキルの力に感嘆していると、エリスが叫び気味に俺と瑞希にうったえてくる。
「なんでポーションの話一瞬で終わらしてるの!」
「いや、ちゃんと反応しただろ」
「そうだね。説明したしいいかな?と思って」
「完治のポーションなんか、伝説の中でしか聞いたことないのよ!そんなものがあったとなればどうなる事か!」
「ふーん、結構凄いんだな、これ」
俺はそう言いながらポーションをじっくりと見つめる。
「凄いどころじゃないんだって!」
「そうは言われてもな、異世界人にとったらあまり凄さがわからない」
「確かにそうだね。凄いことはわかるけど、それだけだね」
俺と瑞希がそう言うと、エリスははぁ、とため息を吐き説明することを諦めたようだ。
俺達は階層主を倒した後に出てきた、階段を降りる。6階層は今までの階層とは全く違った。まず、天井までの高さが8m近くある。
そしてダンジョンの中に草木が生えているのだ。
俺は飽きつつあったダンジョンが一変したことに少し期待しつつ、エリスと瑞希と楽しく話しをながらダンジョンを更に進んでいくのであった───。
今更ながら主人公の平均的だった時間が短くしすぎたことを後悔してたり、していなかったり。
そしてブックマーク登録者数が30人になりました。ありがとうございます!
やる気が溢れてきました!
やる気が溢れてきたとか言ってる割には今回の話短すぎだろっていうツッコミが聞こえる気がする。
これからも頑張るのでお願いします。
誤字や矛盾があれば教えてください。
それと説明がわかりにくいところも教えてください。頑張って修正します。
よければコメントと評価もお願いします。