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第5 「面白さ」を知った上での感想の書き方

 大切なことなどは前の話に書きましたね。


 今回は前回を見たことを前提で、お話を広げます。


 さて、「面白さ」とはすなわち「感情の動き」。ここから感想をいかに書くかですが、もう何度か答えは書いてますね。

 感想の書き方は、ズバリ「自分の感情の動きを1つ1つメモる」こと。


 主人公が拷問を受けたシーンでは「不快感があった」と書く。できるなら「どんな感じの不快感か」も書きましょう。「足が冷たくなってムズムズする不快感」とか「思わず作品を睨みつけてしまう不快感」と言った感じで。もう1つ書くなら「怒り」とか「悲しみ」といった細分化もする。

 主人公がヒロインとイチャイチャしてたら「ニヤニヤしてしまう、なんかこそばゆい感じ」、「2人をずっと見ていたくなった」、「ヒロインがかわいい」、「おっきしたお!」などなど。感想はこうやって、沸き上がった気持ちや体の感覚の変化をメモしていくことから始まります。


 それを続けていけば、「この物語はこんなところが魅力だ」と言えるようになります。それは確かに「個人の感覚」だけど、そもそもそういうのは違って当たり前だからもうバンって出しちゃえってね。


 だから、感想というのは「よし、絶対書くぞ!」なんて思っちゃいけない。気張って書くんじゃなくて、ただ感じることに徹する。そして感じたことをメモる。でないと変なことまで書きかねないし。

「ヤバイ、何も感じなかった」はつまり「つまらなかった」です。感情の動きがなかったのならそれでもういいんです。

 まあでも、「何を感じていたかはうまくわからないけどとにかく面白かった」は「つまらない」ではないですがね。「何も感じない」と「感じたことがわからない」は別ですから。


 そうやって書いていきますと、いつの間にか感情を表す方法が増えて表現の幅が広がっていくのです。最初は「なんか不快だ」が、いつの間にか「腹から沸き上がってくるような怒りを感じた。少し頭に血が上って、顎に力が思わず入ってしまって、冷静な気持ちが失われてしまった」って風に。

 また、「その感情が湧いた時の体の感覚」も自然と記憶されていきますから、どんどん書きやすくなるのですよ。あ、これ前にもあったなって感じで。


 さて、こんな風に感想を書けるようになると、読者はすごく感想が書きやすくなります。また、作者がこのスキルを身につけるととても有益です。

 先ほどの「表現の幅が広がる」もそうですが、感想の書き方を少し変えると大変な分得るものが大きくなっていきます。それは次回に回しましょう。

追記。

この感想の書き方、一言でまとめると「自分の感情を客観的に見つめる」ってことなのですがね。

以前調べてましたら、これの用語がネットでヒットしました。心理学では「メタ認知」と呼ばれているみたいです。

いや、僕もこれについてはしっかり知ってました。メタ認知の内容を頭に入れていたからここに書けたわけです。ただ用語を覚えていなかっただけで。

「自分が認知していることを認知する」なんてよくわかんない言い方してますがね。これをわかりやすく書き換えると、「自分が認知していることを、客観的に知る」ってことです。だから、「自分の感情を客観的に冷静に見つめる」のと同じということ。

これ、簡単に書きましたけどね。実際難しいですよ。訓練あるのみですね。

これができると、かなり生き方が楽になるからやってみてはいかがでしょうか?

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