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第8 自信を失くさないために

 人と違っていたり、自分があまりにも評価されないと自信がなくなってくる。僕のセンスは低いレベルなのか、書く話はつまらないのか、僕の感想はそんなに大したものじゃないのか……考えれば考えるほど自信は消えて、ああもうだめ。感想を書くのをやめて筆も折ってしまおう。


 自信を失くすと多くの人はこの過程を踏んでいきます。

 さらになろうにおいては、先日のお祭り騒ぎの件もあり「つまらない作品が上位に食い込む」なんてことさえザラにあります。

 しかし評価されているため、それを見ている低評価の人の一部は「なんでこんなに人気なん? どう考えてもつまらんけどなぁ……でも人気なんだよなぁ。俺のセンスがカスなだけかなぁ……」と考えてしまいます。余計に自信を失くすんですよね。


 まあこうなったら応急処置に普通に商業用に売られている好きな物語を見ることをお勧めしますけどね。ダイ○ードとかうしお○とらとか、SA○や狼○香辛料、(こえ)の○とか。きっと「あなたのセンスは別にそこまでカスじゃないよ」って教えてくれますよ。

 あと、なろうで人気だった作品が打ち切られたら最高に笑うとか。いやらしいけど僕はそうしてます。某週刊漫画雑誌は新連載が打ち切られるのを見るために買ってますしね。


 まあこんな方法は邪道とも言えるのでこれを「自信の付け方」とは言いません。もっと別の観点から、自信を失くさないようにしてみましょう。



 そもそも、自信ってどうやったら失くすのでしょうか?

 その答えは割と簡単です。「人より自分が劣っている」と感じること。それが「自信の消失」の原因の1つです。

 劣っているのが何かはわかりませんよ? 運動や勉強かもしれない、人格かもしれない。環境が原因にあるのかもしれない(貧乏など)。とにかくあなたが「劣っている」と感じる場所があればそこがもう自信の無い所です。


 じゃあ、自信ってどう身につけるの? あわよくばそれをきっかけにどうやればポジティブに生きられるの?

 ハイ、そう思いますよね。これは心理学の側面もありますが、僕なりの方法という側面も大きいのですが、とりあえず記しますね。

 物語作りにおける「センス」の自信とは少し違いますが、僕が必ず自信を失くさないためにキーワードにしている言葉があります。それは、


「僕はただの人間である」


 ということです。え? 意味わかんない? それじゃあ今から解説していきますね。


 先ほども書きました通り、人が自信を失くす理由は「人より自分が劣っている」と思うからです。よくあるこれの対策は、「誰にも負けない部分を1つ持て=誰よりも優れた点を作れ」ですが、これはちょっと現実的じゃない。だって野球が上手い高校生の多くはイチロー選手に負けるでしょう? まあ屁理屈ですが。


 じゃあ、どうするか。

 考えてみてくださいよ、自信の消失は「人より劣っている=自分が他の人より下にいる」という認識のせいなんですよ? 別に「他の人より上の立場にいないから自信がなくなる」ってわけじゃないんですよ。

 つまり。「他の人たちと自分は同じ場所に立っている」と考えれば自信が消えることはないのです。

 なかなか実感わかないけど、これはカウンセリングとか話し合いで少しずつ認識を変えるのが手ですし、もうはっきり書けば「心理学の本軽く見てくれ」ってわけですよ。

 だって、僕の言葉で納得する人何人いますかね?


 僕は人間です。怠けんぼで性欲旺盛で自制心がなく変なことをして人から変な目で見られて努力なんか大嫌いで人から悪口言われると思わず食ってかかってしまう所もある、そんな最低最悪な人間です。


 イチロー選手も人間です。あの人は楽しそうに野球をしてますが人生のうちどこかで絶対練習に真剣にならなかった日はあるでしょうし(無いって言ったらそれはたぶん忘れてるだけです)、誰かの悪口にイライラした日もあるでしょうし、自制心なくハッチャケて問題を起こしてしまったこともあるでしょう。変な所だってあるに決まってます。だって、人間ですから。すごく見えるのは単に今の所誰にも知られていないだけです。


 他にも、あなたの尊敬している偉人たちはみんな人間ですからクソな部分はありましたよ絶対。ガンジーだって助走をつけて殴ったことがあるかもしれません。宮本武蔵だって「ひいぃ!!」と情けなく叫びながら命からがら逃げ出したことがあるかもしれません。ナイチンゲールだって患者に悪態をついたことがあるかもしれません。


 もしかしたらこれ聞いて「何言ってんだこいつ」とかイライラしてるかもしれません。それについては別の話になるので割愛しますが、とにかくもしそうなってるならあなたは彼らを必要以上に神聖化してる可能性があります。


 何度も書きます。彼らは「ただの人間」なんです。心のどこかに、醜い人間としての生き方を隠しています。そんな彼らをなぜ「神様」のように扱うのか。

 だから僕はハッキリ書きます。「あの人たちと僕は、同じ人間だ。つまり同じ位置にいる、素晴らしいもクソもない平等で対等な関係なんだ」と。

 尊敬はしてもいいと思います。でも、それは「人間としての尊敬」であり「神への尊敬」ではないのです。ちなみに「人として尊敬します」という立場を取らないと、下手したら家族の心に気付けなくてとんでもない罪を背負うことになりますよ。というか僕はそうです。

 この理屈は上の人って思える人たちを例に出しましたが、もちろん「あ、こいつ人としてクソやわ」って言う人とも対等なんだよという話になりますよ。


 この、「僕は、僕たちは、ただの人間だ」という言葉。あらゆる場面で万能に活躍するスーパーマンですから、ぜひキーワードにしていただきたいですね。

 今回は「自信を失くさないための言葉」として機能してます。「僕は別におかしくない」。「僕は確かに、人から変な人と言われる。それでも僕はおかしくない」。揺るぎない自信とは、一切の疑いなく「僕は人間だ」と叫ぶことです。


 これの話を広げれば、「僕のセンスは普通だ。実に平均的で、素晴らしい表現をする文学家や最高のストーリーを生み出す作家陣と大して変わらないんだ」ともなります。確かに、実力という側面を考えたら「あの人たちの方が上」と言います。しかし、「持って生まれた才能は大体同じくらいだったんだ」と思えたら、なんか前に進める気がしませんか?


 次回はそんな話をしましょうか。「センス=実力と才能、そして自信」の話を。

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