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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第92話 海底探索:可変巨兵、船形態進行

 整備を終えた巨兵の中心部で、

 カイルは操作盤に手をかけた。

 海辺に並ぶゴーレムたちは整列し、

 その光が波に反射して幻想的に輝いている。


「じゃあ……行くぞ。可変式巨兵、船形態へ変形開始!」


 轟音とともに、巨兵ゴーレムが動いた。

 分厚い装甲がスライドし、脚部が折り畳まれ、

 背部の装甲が展開して流線形の船体へと姿を変える。

 腕部は舵翼となり、胸部のコアが青く脈動。


 水蒸気を吹き上げながら、巨兵は完全に船へと変わった。

 その甲板に、母とリーナ、キキ、そして父のゴーレムが乗り込む。


「本当に……船になっちゃったのね」

 

 母が呆れと感嘆を交えた声を上げ、

 

 リーナは「ふー! うー!」と両手を振った。


 護衛ゴーレムたちが左右に展開し、

 放水型ゴーレムが冷却用の霧を噴射して気温を調整する。

 海中では、水中型ゴーレムの群れが先行偵察に出ていた。


「水圧センサー、反応正常。海底の地形、スキャン開始」

 

 カイルは船首の端末を操作し、

 モニターに映る海中地図を見つめる。

 そこには、かすかに巨大な構造物らしき影が浮かんでいた。


『目標発見。座標、南西1.2キロ先。海底神殿ノ可能性アリ』

 

 父のゴーレムがディスプレイで告げる。


「よし。全ゴーレム、進行開始!」


 カイルの号令とともに、船形態の巨兵が静かに海へ滑り出した。

 波が弾け、船体がゆるやかに沈み、

 やがて海面下の世界が彼らの視界を満たす。


 外壁越しに見えるのは、青白い光の森。

 魔力を帯びた魚たちが群れを成し、

 沈んだ遺跡の柱が遠くにぼんやりと立っている。


「わぁ……きれい……」

 

 母が呟き、リーナはガラスに手を当ててはしゃぐ。


 キキが操作席の横で腕を組みながら言った。


「油断しないでよ。海底ってことは、何が出るかわかんないからね」


 カイルは頷き、視線を前に向けた。


「分かってる。ここからが本番だ」


 船体の先端が青い光を放ち、

 その光が海底を照らしながら、静かに進んでいく。


 父のゴーレムが淡く輝き、


『息子、次ノ目的地、神殿入口ダ。準備完了。』


「ああ、行こう。俺たちの“次の冒険”の場所へ。」


 海の底へと沈む光の船。

 そこには、静かな覚悟と胸の高鳴りが同居していた。




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