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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第69話 砂漠の中のボス級

 砂漠の奥深く。果てしない砂丘を抜けたその瞬間、地面が大きく揺れた。

 

 砂塵を巻き上げ、地の底から這い出すように現れたのは、巨大な砂の魔物。

 全身が硬い鱗に覆われた、芋虫のような怪物だった。


「……ボス級か……!」


 カイルは胸の鼓動が高鳴るのを感じながら、鋭く息を吐く。


 隣でキキが少し身を引き、呆然と呟いた。


「……これ、どうやって倒すのよ……」


 だが、カイルの目はすでに戦場を見据えていた。

 わずかな迷いもない。


「巨兵、前進! 一撃で仕留めろ!」


 号令と同時に、巨兵ゴーレムが砂を踏みしめて進み出る。

 大地が震え、巨腕が唸りを上げる。


ドォンッ!


 凄まじい衝撃音とともに、拳が砂魔物を直撃した。

 巻き上がる砂塵の向こうで、巨大な芋虫が悲鳴を上げる間もなく吹き飛び、砂の中へ沈んでいく。


 そして、静寂。


 キキは目を見開き、口を半開きにして立ち尽くした。


「……え……な、殴りだけ……?」


 その背後で、父の骸骨の鎧型ゴーレムが胸の板に淡い光の文字を浮かべる。


『流石、我ガ息子』


 カイルは巨兵ゴーレムの拳を握りしめ、少し照れくさそうに笑った。


「……まあ、ちょっとパワーを出しすぎたかもな」


 砂漠の中でのボス級討伐。

 それは、巨兵ゴーレムの圧倒的な力を最大限に活かした、カイルの冷静な判断と指揮の結果だった。


 キキは呆然としたまま数秒を過ごしたのち、ハッと我に返って魔石やドロップ品の回収に走り出す。

 

 父の骸骨の鎧型ゴーレムも周囲の警戒を怠らず、淡々と安全を確認していた。


 砂嵐が少しずつ静まり、空は深い金色に染まっていく。

 その中で、カイルとゴーレムたちの連携は、確かにひとつの“力”として形を成していた。


 そして、砂丘の向こうには、さらなる未知が待っている。


 彼らの旅は、まだ終わらない。




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