第59話 家でのゴーレム改良作業
森の小屋に戻ったカイルは、まずダンジョンから持ち帰った魔石やアイテムをテーブルに並べた。
「これだけ集めれば、次はもっと強化できそうだ」
光るゴーレムが魔石の輝きを照らすたび、青白い光が小屋いっぱいに広がる。
第三階層での戦闘で、護衛用ゴーレムは失われてしまっていた。
「まずは君を作り直すか」
カイルは作業台に向かい、材料を揃えながら新しい護衛ゴーレムの設計に取りかかる。
鉄の塊を削り、魔石を慎重にセットしていく。
「今回は前より頑丈に……それから機能も追加だな」
横で様子を見ていたキキが口を挟んだ。
「……水を出す機能も付けた方がいいわよ。あの魔人には対策が必要だわ」
カイルは頷き、魔石を組み込む手を止めない。
胸部に水の魔石を組み込み、内部配管の構造を設計していく。
「よし……できた」
放水型ゴーレムが完成すると、カイルは試運転を開始。
腕を振ると、水が勢いよく噴き出し、キキは思わず呟いた。
「……カイル、本当にゴーレムだけは一流ね……」
父の骸骨ゴーレムも、板に文字を浮かべて賛辞を送る。
『ゴーレム再完成確認。水流、実用範囲内』
カイルは魔石の一つひとつを確認し、組み合わせ方を改良していく。
以前より効率よく魔石の力をゴーレムへ注げるようになり、戦闘用だけでなく生活補助にも活用できる仕上がりとなった。
「よし、次の探索に備えて……これで準備は整った」
光るゴーレムと、放水型護衛ゴーレム。
ふたつの頼もしい仲間を前に、カイルの目には自信と期待の光が宿っていた。




