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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第42話 勘違いの報告と森の探索

 父さんは鎧を纏ったまま、街ダスパに通う日々を続けていた。

 冒険者ギルドに顔を出し、依頼の様子や街の噂を拾ってくる。


 だが。


「カイル、今日の街の情報よ!」


 キキが読み上げる父さんの胸の文字を確認して、思わず吹き出した。


『街で“黒パン”が暴れている。注意。』


「……黒パン?」


「ねえ、これ、絶対“黒班こくはん”の間違いよね。街で活動してる盗賊団のこと」


 キキは額を押さえる。


 さらに別の日。


『商人ギルド、塩が爆発。』


「……塩は爆発しないわよね」


「多分、“相場が爆騰ばくとう”した、ってことだな」


 俺は苦笑した。


 どうやら父さん、街の情報は持ち帰ってきてくれるものの文字にするときの変換がうまくいかず、よく妙な表現になってしまうらしい。

 

 母さんはそれを見て笑い転げ、リーナも意味も分からずキャッキャと声を上げる。

小屋の中は、意外と賑やかだった。


 だが情報収集はさておき、俺たちにとって重要なのは森の探索だ。

 大量の改良型ゴーレムを連れて、森の奥へと足を踏み入れる。


 鬱蒼とした樹々の間を進むと、時折現れるのはスライムや狼の群れ。

 だが、ゴーレムたちは寸分違わずに連携し、敵を次々と倒していく。


「本当に……頼もしいわね」


 キキはゴーレムの働きに感心していた。


 その奥で俺は、山肌に鉄鉱石らしき鉱脈を発見した。


「ここならもっと金属を採れる。巨兵の改良にも役立つ」


 森の探索は順調に進み、資源の確保と安全地帯の拡張は着実に進んでいた。


 夜、小屋に戻ると父さんがまた街から帰っていた。


『街に“ウサギ将軍”出現。要注意。』


「……絶対“兎耳族の将軍”の間違いでしょ」


 キキが真顔で突っ込みを入れる。


 俺は笑いながら、ふと考えた。

 森は広い。街も広い。

 俺たちの暮らしは少しずつ安定してきたがこれから先、まだ見ぬ脅威や出会いが待っているのだろう。


 その前に、父さんの情報精度をなんとかしたいものだが……。

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