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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第41話 鎧を纏った父、街へ

「父さん、これを着てみてくれ」


 俺は工房の隅に立てかけてあった鎧型ゴーレムを引き寄せ、骸骨の父に装着させた。


 金属の外殻に関節部の補助機構を仕込み、骸骨の骨格にぴたりと重なるように作った鎧。

 外から見れば、ただの大柄な戦士にしか見えない。


『……動作、問題なし』


 胸元の小型魔石ディスプレイに文字が浮かぶ。


「よし……これなら街でも怪しまれないはずだ」


 母さんが少し不安そうに見つめる。


「本当に大丈夫なの? 骨だって知られたら……」


「だから鎧で隠すんだよ。父さんなら怪しまれずに街に出られる」


 目的は二つ。

 一つは、溜まりに溜まった魔石を売って資金を得ること。

 もう一つは、街での情報収集。


「それと……父さん、冒険者登録もしてきてほしい」


 キキが横から口を挟む。


「なるほどね。登録しておけば街で動きやすいし、魔石や素材を正規ルートで売れる。いい案だわ」


 俺は父さんの背に、魔石の詰まった袋を背負わせた。


「父さんならきっとやれる」


『任務、了解』


 その姿は、まるで歴戦の冒険者そのものだった。


Side トット(骸骨の父)


 インダスパ共和国の交易都市ダスパ。

 鎧を纏った父は堂々と門を通る。


 守衛たちは一瞥して通行料を受け取り、特に怪しむこともない。

 街の人々にも、ただの寡黙な冒険者としか思われなかった。


 内部の魔石ディスプレイには文字が浮かぶ。


『入城、成功』


 父はまず商人ギルドへ足を運び、持ち込んだ魔石を並べた。

 係員が目を丸くする。


「こ、これは……数も質もすごい! 一体どれだけ狩ったんですか!」


『回答不要。買い取り、希望』


 商人ギルドの職員は、光文字を見てぽかんとしながらも、慌てて手続きを進めた。

 父は余計なことは一切話さず、必要最低限の文字だけを表示する。

 その無口さが逆に、“歴戦の戦士らしさ”を醸し出していた。


 さらに父は冒険者ギルドにも立ち寄り、登録を済ませる。


「名前は?」


『トット』


 父は胸に浮かぶ文字を示した。

 冒険者ギルドの職員もやはり驚きつつ、光文字を頼りに登録を完了させた。


 こうして鎧を纏った骸骨の父は、無事に冒険者登録を果たし、森での探索に必要な資金と立場を手に入れた。


Side カイル


 森に戻った父を迎え、母さんは胸を撫でおろす。


「本当に……うまくいったのね」


 俺は頷いた。


「これで、もっと広い森を探索できる。安全も、資金も安定的に手に入る」


 こうして俺たちは、新たな一歩を踏み出す準備を整えたのだった。

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