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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第33話 鎧ゴーレム、初陣

 ダスパの街を出て、西側の街道に差し掛かる。

 舗装は粗く、道の両脇には背の高い森が広がる。

 鳥の鳴き声が遠くで響くが、どこか不穏な気配が漂う。


「……この街道、静かすぎるな」


 俺はゴーレムの胸部に微かに魔力を流し、目立たないながらも威圧感を保持する。


 その時、茂みが一斉に揺れた。

 低い唸り声と共に、狼やオークの群れが現れる。

 数は十を超え、街への進行を阻もうとしていた。


「くそ、やっぱり情報は正しかったか」


 キキは杖を握り、警戒の目で周囲を見渡す。


 俺はゴーレムの操縦桿を握り直した。


「よし……初陣だ」


 まずは威圧で足止め。ゴーレムの胸部炉心を光らせ、体を大きくそらす。

 低い金属音と共に軋む関節が、魔物たちを一瞬怯ませる。


「……なに、あれ?」


 狼の一匹が後ずさるが、群れのオークが突進してくる。


「くっ、来るな!」


 俺は腕を振り、ゴーレムの巨大な拳でオークを受け止めた。

 ドガッ、と鈍い音と共にオークは弾き飛ばされる。


 次々に襲いかかる魔物たちに対し、俺はゴーレムの動作を試すように振り回す。

 片腕で狼を払いのけ、もう片方で棍棒を持ったオークを押さえ込む。

 拳の衝撃で地面が揺れ、群れは次第に混乱する。


「なるほど……大人型でも、かなりの戦力になる」


 キキが感心しつつ、杖から魔力を放ってサポートする。


「でも操作は大変ね。あなたが本体なのに、全部操るの?」


「うん。でも、この程度なら慣れれば使いこなせる」


 俺はゴーレムの腕を回し、倒れた魔物の魔石を集めさせる。

 怒りの感情を込めることで、スライム以上の魔石に変換される仕組みも試す。


 戦闘は長くは続かなかった。

 群れは全滅し、残ったのは散乱した魔石の光。

 俺はゴーレムを止め、胸部の炉心を落ち着かせる。


「ふう……初めての本格的な戦闘、成功だな」


 胸をなで下ろし、ゴーレムを静止させる。


 キキは小さく息をつき、耳を揺らす。


「ふふ……ほんと、あなた、ただの子供じゃないわね」


 俺は魔石を集めながら笑った。


「これで、旅の資金もさらに増えるし、ゴーレムの性能も確認できた」


 こうして、人型鎧ゴーレムは初めて実戦でその力を示し、カイルの冒険はさらに進化していく。

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