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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第132話 白竜顕現、嵐を裂く初撃

 山の中腹に差しかかった瞬間、空気が変わった。

 

 温度が一気に下がり、呼吸が白くなる。

 風は鋭く、刃のように肌を刺す。


「……来る」  


 キキの兄が低く告げる。

 次の瞬間、轟音。

 

 雲が弾け、白銀の巨体が姿を現した。

 巨大な翼。

 氷のような鱗。

 嵐そのものを纏う存在。

 白竜。


「でか……」  


 ヒカルが息を呑む。

 白竜は咆哮した。

 

グォオオオオオ!!

 

 その声だけで、乱気流が発生する。


「空戦来る!」


 戦士長が叫ぶ。

 白竜は一気に高度を上げ、

 次の瞬間、急降下。

 風を喰らい、速度を増した必殺の突撃。


「予定通りだ」

 

 カイルは冷静だった。


「迎撃、第一形態」


 巨兵ゴーレム《ターレクス》が動く。

 背部ユニットが展開、

 重力制御フレームが稼働。

 

ドン!!

 

 鋼の巨体が、空へ跳んだ。


「なっ……飛んだ!?」


 エルフの戦士たちがどよめく。

 白竜の突撃と、巨兵の上昇。

 真正面から衝突しない。

 カイルは、わずかに角度をずらした。


「右腕、全力」

 

ゴォン!!

 

 質量そのものを叩きつける一撃。

 白竜の顎を、真正面から殴り飛ばす。

 空が、歪んだ。

 白竜の巨体が、信じられないほどの距離を吹き飛ぶ。


「……当たった!?」

 

 キキが叫ぶ。


「当たった、じゃない」


 ヒカルが呆然と呟く。


「通った」

 

 白竜は空中で体勢を立て直し、距離を取った。

 その瞳に宿るのは驚愕と、怒り。

 初めて“餌”ではないと理解した者の眼。


 白竜が、翼を大きく広げる。

 嵐が集束する。


「ブレス来る!」


 戦士長が叫ぶ。


「分かってる」

 

 カイルは拳を握る。


「ここからが本番だ」

 

 巨兵ゴーレムが、空中で構えを取る。

 嵐の中心で、竜と鋼が真正面から睨み合った。




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