第124話 空の旅の果て、キキ発見!
飛行船形態に変形した巨兵ゴーレムは、
魔力の風を受けながら森の上空をゆっくり進んでいた。
操縦席にはカイル、その隣でヒカリが体を乗り出し、「キキの風の道は、あっち! もっと右!」と元気よく指示を出す。
「右ね、了解!」
カイルが舵を切ると、飛行船は大きく旋回した。
リーナは甲板の手すりにつかまり、
森の広がる景色を見下ろしながら目を輝かせていた。
「キキどこかなーっ? キキどこー!」
護衛の飛行型ゴーレムたちが前方を飛び、翼の影が地面に踊る。
「ヒカリ、いい感じに案内してくれるな」
笑いながらカイルが言う。
「わたし、キキの魔力わかるもん!」
ヒカリは誇らしげに胸を張った。
しばらく進むとヒカリが急に指をさした。
「いた! あそこ! あれキキ!」
リーナは弾かれたように身を乗り出した。
「ほんと!? キキーーーっ!!」
下を見ると、森の道を歩いているキキの姿があった。
いつも通り軽やかだけど、一人で考えごとでもしているのか少しだけ真顔だ。
「いたーーー!!!」
リーナの叫びが空に響く。
キキは突然の声にビクッとして顔を上げた。
そして、空を覆う影、巨大飛行ゴーレム、
その甲板から全力で手を振るリーナ。
「キキぃーーー!! みつけたぁーー!!」
キキは目を丸くし、それから……ゆっくり苦笑した。
「……来たんだ、みんな」
手を振るリーナに小さく手を上げながら、その表情には“うれしいけど恥ずかしい”の色が滲む。
カイルが船べりから身体を乗り出した。
「キキ! 一人で行くなんて、ズルいだろ!」
キキはため息をつきつつも笑った。
「心配しなくても……帰るだけだったのに」
するとリーナが、涙の名残を浮かべながら叫んだ。
「キキいっちゃやだぁぁぁぁっ!!」
キキはその声に、つい目元が優しくなる。
「……わかったよ。待ってて。そっち行くから」
飛行船はゆっくり高度を落とし、キキの前へと降り立った。
苦笑いするキキ、嬉しさで弾むリーナ、
駆け寄るカイル。
空の追跡は、こうして無事“確保”に終わった。




