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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第105話 帰還と祝福の光

 海底の帰還ゲートが淡く輝き、船型巨兵が静かにその中心へと進んでいく。

 青白い光が海中を満たし、やがて泡が弾けるように、世界が反転した。


 次の瞬間。

 カイルたちは、見慣れた森の大穴。

 ダンジョン入口へと転移していた。


「……帰ってきた、のか?」


 カイルが息を呑む。

 乾いた空気。木々の匂い。

 懐かしいほどに、温かい。


 船型巨兵がゆっくりと地上に着地する。

 カイルは慌てて護衛ゴーレムたちに指示を出した。


「船体を支えろ! 損傷確認急げ!」


 その声に、母がリーナを抱いて甲板に現れる。

 リーナはぱちぱちと瞬きをし、夢の中のような顔でカイルを見た。


「……帰り着いたの?」


 母の声は静かで……けれど、心の底からの安堵に満ちていた。


「ああ、ダンジョンの入口だよ」


 カイルが微笑むと、リーナが小さな手でカイルの頬をぺちぺち叩いた。


「リーナ、それは“帰還”の合図かな?」


 母が笑うと、父の胸部ライトが『帰還成功』と点滅した。


 キキが周囲を索敵しながら肩をすくめる。


「全ゴーレム、無事帰還っと。……いやぁ、今回も本当にヤバかったね」


「うん。でも……楽しかった」


 カイルはヒカリのコアを見つめる。

 その中で小さな光が瞬き、胸の奥をそっと暖めた。


「ありがとう、ヒカリ。君のおかげで帰ってこられた」


 ヒカリの光は、まるで頷くように一度明滅し。

 その輝きが森の木々を優しく包み込む。  

 まるで祝福の光のように。


 父が光を見上げ、胸に『我、感動』と表示を浮かべた。

 母は思わず笑い、リーナを高く掲げる。


「見て、リーナ。みんなの光だよ」


 赤ん坊の小さな瞳に、ヒカリの淡い光が映り込む。

 その瞬間、カイルは心の底から思った。


(この光は……もう、仲間なんだ)


 森の夜は静かで、虫の声が遠くに響く。

 家族と仲間、そして新たな“ヒカリ”とともにカイルたちは束の間の穏やかな時間を過ごすのだった。




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