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魔王、敗北する。
プロローグ
「世界の半分をおまえにやろう」
なんて、ありきたりなセリフを吐いてみる。
目の前には勇者一行。せっかく勇者の生まれ故郷から最も離れた場所に城を構え、道中に配下を配置、四天王まで用意したのにこの結果だ。しかも私は瀕死状態。もはやこれに乗ってくることしか希望がない。
「どうだ?良い話だとは思わぬか」
「断る!」
そうだよなぁ。魔王を倒したとなれば莫大な褒美を与えられるだろうし、実質世界の半分を手にしたようなものだろう。私の提案を受けるわけがない。
「ふふふ。だが私を倒したところで第2第3の魔王が…あっ」
こういう時って敵のセリフを最後まで待ってからとどめじゃないのかよ...
私の魂と世界の結びつきは、ここで途切れた。




