危機
「ここが館か...。随分と立派な建物だな...。」館を前にし、そうつぶやくのは一人の男だった。「ここに、ベリー家の1人がいるんだな?...ボスの不安要素は取り除かねばならぬ...。オクタンの幹部として!」
ドアが蹴り飛ばされた。「...!来たか...!オクタンめ!」「いきなりなんだよ!あいつらか?」「そこに居るのは...ビスド・リーブスだな?まだ生きていたとは...。」「なっ...お前は...ポップ・シュリンガーッ!」ビスドにとって、ポップ・シュリンガーは因縁のある男だった。オリオンを瀕死に追いやった男。「ふん、ベリー家もこのようなものか...?のろすぎるぞ?」その言葉は、若きビスドを怒らせた。その事を思い出し、ビスドは冷静を保てていない。だが、そのような暇は無い。まずはこいつを倒さねばならない!「オル!あいつのアウェイクを教えよう!私はあいつと1度戦ったことがある!あいつのアウェイクは...右手で触れたものの衝撃を吸収する能力だ!」オルは驚いた。「なっ...そんな能力あっていいのかよ!?だが、右手だけだろ?右手以外を狙えばいいだけじゃねえかよッ!」オルは右手を超高速のスピードで伸ばし、ポップ・シュリンガーの方へ向けた。だが、そこまで相手も甘くは無かった。右手を自分の前へ向けた時、右手が2m程の大きさになった。オルは驚く間もなく、衝撃を吸収された。ポップ・シュリンガーは言った。「ン〜...いいね〜。もうひとつ教えてやろう。吸収した衝撃は...相手に返すことが出来るのだ!」そう言ってオルの方へ近づくと、右手をオルに触れさせた。すると、オルは血を吐いて吹き飛んだ。「ガッ、ガハッ...」ビスドはオルに触れ、瞬間移動した。敵の背後へ回った。「そんなのお見通しなんだよー!バレねえとでも思ったのかーっ!?」オルは殴ったが、またもや衝撃は吸収された。(い、一体こんな敵...どうすりゃあ勝てるんだ...!)