救出
ぐぁるるるる~
5匹のコヨーテに囲まれている初心者たちよく見るとジミーとシェリーとヘンダーソン、そして、俺に話しかけてきたアスカだった。
「アスカが悪いんだ!!こんなところまで連れてくるから」
「何いて言ってんのよ。ジミーが弱すぎるのよ」
絶体絶命の中でもお互い擦り付け合いをしている。そんなことを言いながらもアスカがコヨーテの攻撃を防いでいた。ここへ颯爽と現れたらと思って飛び出そうとしたら
「待て」
ハンソンに止められた。
「このコヨーテは、下手に殺すとまずいことになる。特にあの銀色の奴を見ろ!!あの女の子と魔法攻撃を受けてもびくともしていない。多分、あいつはトリックスターだ」
「トリックスター?」
「そうだ。コヨーテの中にはトリックスターと呼ばれる、精霊を宿した奴がまれにいる。中には下手なボスより強い奴がいる」
「そんな?」
「だから、中級の狩場で新人冒険者が死亡する一番の原因が、コヨーテだ」
「じゃぁどうすれば」
「そうだな~、レイフ!!お前、コヨーテを生け捕りにしてこい」
「へ?」
「だから、生け捕りにして来い、テイムできればめっけもんだ」
「ハンソン、簡単に言うけど俺も初心者だよ」
「だからどうした」
「だからって」
「お前の能力だと十分に生け捕りができる。それにスクレイプとやらをすれば、精霊の力が手に入るかもしれんぞ」
ハンソンは、俺にわかったかと言わんばかりに軽くうなづいた
「わかった。やってみる」
俺は隠れていた場所を飛び出したのだった。
俺はコヨーテとジミー達との間に飛び込んだ
「レ…レイフ?」
いきなりの登場したことにみんなは驚いている。しかし、そんなことに気を取られている暇はない。
『サーベイ』
俺の魔力を知ったコヨーテ舘は、警戒している。そんな中で銀色の奴が一番魔力を持っていることが分かったからすかさず
『スクレイプ』
スクレイプが完了しました。適応しますか
YES
適性 精霊を取得しました。魔導騎士と融合して新しい適性 精霊魔導騎士へと進化しました。
すると俺の能力に気付いたのか、銀色のコヨーテグルルという声を止めたのだった。今だ
『テイム』
こうして、俺は、コヨーテをテイムすることができた。実は、ここへ来るちょっと前に、ハンソンさんから
「テイムをする時は、相手が驚いた瞬間がべストだ。グルルとうなっているのが止まった瞬間を狙え。わかったな」
そう言ってくれていたのだった
「レイフ助かったよ」
そうジミーが言った途端、俺に抱き着いてきた一人の少女
「レイフ様!!私とパーティーを組んでください!!」
べたべたとやたらと引っ付いてきて
「お願い。何でもするから」
「結構です」
「えーー!!ほら!!」
彼女は俺の腕にしがみついて、小さなおっぱいをぐりぐりをさすりつけてきた。
「これでも?」
「ですから、結構です」
ここまできっぱりと断っているにもかかわらず彼女は、離れようとしない。
「なんでしたら、私の大事なものを上げるから」
えーい!!!うっとおしい
『パラライズ!!』
「はう!!」
俺は彼女を気絶さた。
そこへテイムしたコヨーテ舘が近づいてきた。
「わわ!!」
慌てるジミー
「き…来た!!」
泣き出しそうなシェリー
「・・・」
何も言えないヘンダーソン!!
「大丈夫!!大丈夫!!」
俺が手を出すとお座りをした。
「ほらね」
その様子にみんなは驚いていた。一方で俺はテイムした後にネーミングをしないといけない。性別を調べると雌だった。
「お銀と名付ける」
「わおーーーーん」
嬉しそうにん声を上げたのだった。俺とハンソン、そして、ジミーたち一行、負傷者一命は俺の背中に乗っている。ちなみにテイムしたとはいえ、コヨーテは魔物であるため、俺の影へ隠れている。
因みに俺にべたついてきた女の子は、アスカという名前で、今年一番も能力を持つ魔導士見習いということだけが分かった。
そして、俺の初めての御使いは無事に終了したのだった。