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はじめての御使い(ぼうけん)  3

俺たちは、ダンジョンを奥へ進んでいく、ハンソンのおかげでトラップは回避できていたし、魔物もワーム、キャタピラー、ゴキ〇リといった雑魚がほとんどで、たまにスライムが出てくるくらいだった。

こうして、今俺は扉の前に立っていた。扉を開けようとすると


「待て」


ハンソンの言葉に耳を傾ける


「帰るぞ」


「え?」


振り返るとハンソンの顔は蒼ざめていた。


「どうしたんですか?」


「つ…強すぎる」


「何がですか?」


「感じないのか?この強力な魔力を」


俺は母さんのスキルをチェックして魔力感知ディテクションを使用した。


『ディテクション』


すると扉の向こうから強力な魔力があふれかえっていた。


「なんだ、この魔力は?」


「わからん。だから、戻るぞ」


「ハンソンさん!!」


「臆病と思うだろうが臆病もスキルの一つだ。情報がなさすぎる。ここは無理をするところではない」


「でも…」


「扉の向こうからこれほどの魔力を放つ得体のしれない相手だ。一度戻って、魔導士を連れてこよう、そして、中の様子を確認させよう」


「俺じゃダメなの?」


「お?そうだった。お前は魔導士の能力を持っていたな」


「はい」


『サーベイ』


すると壁の向こうにある魔力の情報が出てきた。


「どうだ?レイフ」


「扉の向こうに強力な魔力を持った物体が一つ。しかし、その物体は全く動いている様子はありません」


ハンソンは考えているようだった。このダンジョンに入って帰ってこないパーティーがいる。しかも名が知れたパーティーだ。ここまでのダンジョンで出てきたトラップや雑魚モンスターで死ぬような連中ではない。ということは、この扉の向こうで強力な魔力を発する得体のしれない何かに遣られたに違いないと考えるのが筋だろう。


「レイフ、ちょっと考えさせてくれ」


***


ハンソンは考え中…


扉の向こうに何があるのかを知りたい。しかし、勝手に動くことはできない。さっきもサーベイである程度の情報が分かった。ということはスクレイプが使えるのではと思った俺は、サーベイを起動した状態でスクレイプを使った。


『サーベイ』


『スクレイプ』


すると扉の向こうサーベイで見つけた物体を囲むように赤い枠が表示されて、スクレイプしますか?と表示されている。


「YES」


すると脳内でスクレイプを開始しますと声がして、しばらくして、スクレイプが完了しました。

結果を確認しますか?


「YES」


結果:MP自動回復、マッドブレス、マッドウィンドカッター、ミスリル装甲、マッドバリヤーを検出しました。反映しますか?


「YES」


ユニークスキル;MP自動回復、ミスリル装甲を取得しました。

スキル、マッドブレス、マッドウインドカッター、マッドバリヤーを取得しました。


「ハンソンさん!!」


「ん?どうした?」


「中の物体の攻撃が分かったんですよ」


「どういうことだ?」


「俺にはスクレイプという相手をスクレイプする能力があるのを御存じですよね」


「ああ…ビリーとマリーから聞いているが」


「スクレイプしたところ、相手のデータが分かって、しかも、俺に反映されたんだ」


「ということは、少なくとも負けることはありません」


ハンソンはしばらく考えた。俺が取得したスキルを聞いた上で、


「レイフ、お前はそいつの魔力量も吸収できたのか?」


「はい。しかも、もとからあった魔力量に加算されますので、少なくとも相手の魔力を越えています」


「わかった。だったら、その超えた魔力で相手をねじ伏せて見せろ」


「はい」


こうして、扉を開くことになった。















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