はじめての御使い(ぼうけん)
ここはウィステリアの東側にある魔物森入口付近は初心者たちが練習用の場として、冒険者学校の仮免組に解放されている。
そこで彼らは狩りを行う。いあゆるOJT、すなわち仕事をしながらトレーニングしている訳だ。
俺はというと、ハンソンに連れられ、上級者が狩りをする場所に来ているって、何故かダンジョンに連れてこられた。
「ハンソンさん。ここは?」
「ん?ここは最近発見されたダンジョンだ。実は3日前に上級冒険者、”雷の民”が入ったらしいが、それ以降行方不明になっている」
「ちょっと待て!!おかしくないか?」
「なにが?」
「俺、初心者だぞ」
「それがどうした?」
「どうしたって?だから、初めての冒険なんだけど」
「だから?」
「だからって‥」
ハンソンは俺をじっと見た
「それだけの能力があれば、大丈夫。心配するな。危なくなったら助けてやるから、がははは」
大丈夫なんだろうか?と思っているとハンソンはじっとしている
「ひょっとして?」
軽くうなづいた。
「俺が先に入るんですか?」
「とーぜん」
やっぱり。俺はハンソンの前を歩く、しばらくして、足元が怪しく光った。よく見ると魔法陣だ
「レイフ!!トラップだ!!」
身構えると背中に何か入った。その数、数十匹
カサカサカサカサ!!
うぁあああああ!!
必死にもがいているが何かが背中でカサカサと歩き回っている。時折、ちくちくと背中に痛みが走る
うぁああああ!!
やがて、パンツの中にまで入ってきた。
そして、ちんちんのあたりは徘徊した
うぁあああああ!!
訳もわからず、服を脱いだ俺は、その正体を見つけた。
あの黒光りする小判状の物体で足が6本あった。
うあぁぁあああ!!
全ての服を脱ぎ終、え必死で振り払るとその黒光りする物体はブーンと飛んで逃げて行った。
一方で俺にはの脳裏には”昆虫耐性がつきました”と呑気なことを言ってくれる。しかも、ハンソンは俺の光景を見て笑っていただけだった。
「レイフ!!ちゃんと感知魔法を使え」
「感知魔法?」
「そうだ。トラップ感知魔法だ。こうするんだ。『センシング』」
するといくつかの魔法陣が浮かんできた。
「こうやって、トラップを避けるんだ」
「わかりました!!」
俺も同じように『センシング』というとトラップが浮かびがってきた。これで行ける。と思っている後ろでハンソンが説明を続けていた。
「因みに感知魔法は魔法系のトラップに有効だ、だから、物理的な・・・」
ハンソンの説明を聞いていなかった俺は、トラップを避けつつ歩みを進めていると、足元が少しへこんだ。
カチリ
「あ?」
「レイフ!!危ない!!トラップだ!!」
「え?」
ビュン!!
ちーん!!
「はう!!」
踏んだ場所が作用点となって、てこの原理で物体が起き上がってくるという原始的なトラップが股間に直撃したのだった。
「~~~!!(声が出ない叫び声)」
しかも、勢いよく起き上がってきた物体は、股間の高さしかなく、見えるはずもなく、避けるこそすらできなかった。
このステレス攻撃によって、股間を抑えたままうずくまるという恥ずかしい状態がしばらく続いたのだった。
「レイフ、俺の話をちゃんと聞けよ」
「わかりました」